倫理、プライバシー、自動化:2019年のビジネストレンド

2019年の戦略的テクノロジートレンド トップ10」と銘打たれた、調査会社ガートナーの新たなレポートには、来年、企業に何が起こるのかを調査した結果がまとめられています。その中から主要な3つのトレンドについて、以下に説明していきましょう。それらは、倫理、プライバシー、接続性と自動化のためのテクノロジーです。

ブランドへの忠実度を確実なものとするために必要なビジネス倫理

このレポートでは、「企業が最重要視すべきは個人と社会である」というメッセージとともに、ビジネス戦略の新しい要素に重点が置かれています。その要素とは、「個人と社会を大切に扱うビジネスの方向性」であり、今後、これが企業の競争力を確実に維持するために不可欠と考えられているのです。

特に、ミレニアル世代とZ世代は、全体として、企業ガバナンスと調和するビジネスの在り方を好み、特定の価値感や倫理に基づいていない企業を避ける傾向があります。たとえば、会計会社のデロイトによる直近のデロイト・ミレニアル・サーベイでは、ミレニアル世代とZ世代が、「社会への関心を示す倫理的な企業とビジネスリーダー」を非常に重視していることが判明しました。ミレニアル世代は’80年代から2000年前後にかけて生まれた人々、そして、Z世代はそれ以降に誕生したデジタルネイティブな層を指し、現在の消費社会の中核を担う存在といえます。したがって、企業が彼らの意向を無視することはできないのです。

データプライバシー

昨今、企業はデータのプライバシーに関して、多くの消費者からの信頼を失ってきました。したがって、データのプライバシー確保をデジタルビジネス倫理の中核に据えていると示すことができる企業は、顧客の定着率が高くなる傾向にあります。すなわち、データのプライバシーと保護に対する顧客の姿勢が急速に変化していることを示す兆候が、ビジネス市場と消費者市場の両方で見られるのです。その結果、正しくデータを取り扱っている企業を信頼することが、現在の消費者の重要な関心事となっており、これは最近のIBMの調査でも裏付けられています。

データプライバシーを重視する企業文化を実現するためには、データの収集、管理、利用に対して、倫理的で透明性のあるアプローチへの舵取りができる適切なリーダーシップが必要です。

接続性と自動化のための技術

このレポートでは、明確で透明性のあるデジタル台帳を提供するブロックチェーンなどの新興のコネクテッド技術、クラウドコンピューティングなどのコネクテッドサービスも非常に重視しています。コネクテッドサービスにより、運転データに関して、エンドユーザの責任が高まると予測されています。また、AI(人工知能)は引き続き関心を集めています。AIには、製品開発の支援からデータの抽出および分析まで、幅広い潜在的用途があります。しかし、このレポートによると、ソフトウェア開発支援に関するAIの十分な機能が2019年に実現する可能性は高くありません。ガートナーによると、発展し続ける可能性がもっと高いのは、特に比較的日常的な形式の人間活動に取って代わるロボットの利用に関連する自動化です。しかし、これはおそらく引き続き機械と人間の間で発展すると思われます。ロボット間の相互作用やロボットと環境の相互作用から望ましい集合的な行動が発生するスワームロボティクスの概念が実現するのは、まだ遠い先のことです。これらの技術は有益ですが、レポートでは、十分な潜在性がまだ実現していないため、企業は技術を採用する場合に慎重になる必要があることを指摘しています。これは、こうした技術と概念が未成熟で、十分に理解されず、重要かつ大規模な業務で実証されていないためであり、採用するには、デジタル変革プロセスの中心となる確固とした目標を設定する必要があります。

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