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デジタル革新を成功に導く 6つの「デジタル・マッスル」を鍛えよ! ~「CEATEC JAPAN 2018」富士通ブースレポート~

2018年10月16日から19日の4日間、千葉の幕張メッセで開催されているCEATEC JAPAN 2018。「Human Centric Innovation : Co-creation for Success」をテーマに掲げた富士通ブースでは、デジタル革新を成功に導くための「6つの要因」=「デジタル・マッスル」を提示。企業をアスリートになぞらえ、ビジネスの成功のための「デジタル・マッスル」を鍛えることが不可欠というメッセージを発信しています。

デジタル革新を成功に導く6つの「デジタル・マッスル」

富士通が指す6つのデジタル・マッスルとは、「データからの価値創出」「エコシステム」「ビジネスとの融合」「人材」「俊敏性」「リーダーシップ」です。ブースでは、それぞれのデジタル・マッスルを鍛える最新技術やパートナーとの最新の共創の事例などを紹介しています。

デジタル革新を成功に導く6つの要因を「デジタル・マッスル」として紹介

エコシステム

新しいビジネスを成功に導くには、さまざまな企業との共創が不可欠です。ブースでは、サンスター様や、三越伊勢丹様とのエコシステムによって実現した新たなサービス、ビジネスについて紹介しています。また、心理推定技術を活用し、お客様の気持ちに寄り添った購買体験を支援する感性デジタル® マーケティングについても紹介しています。

●口腔の健康を維持する先進予防歯科サービス(サンスター様)

サンスター様との取り組みでは、IoTスマートハブラシ「G・U・M PLAY」(ガム・プレイ)で収集・蓄積された日々の歯ブラシの回数や時間などのデータと、富士通の歯科医院向けクラウドサービスに集約された歯科医院の患者の口腔情報を連携。患者一人ひとりの毎日の歯みがき状況に基づいて、個別の歯科治療や歯科指導などができる先進の予防歯科クラウドについて説明しています。

ブースには、来場したお客様がIoTスマートハブラシで歯みがきが体験できる洗面台を設置。歯みがきの結果が洗面台横のディスプレイに表示されるようになっています。

サンスター様のIoTスマートハブラシ
お客様がIoTスマートハブラシによる歯みがきを体験できるように洗面台を設置。歯みがきの結果が洗面台横のディスプレイに表示される

●百貨店の利用シーンが変わるアパレルシェアリング「CARITE」(三越伊勢丹様)

三越伊勢丹様とのエコシステムでは、銀座三越3階のプロモーションスペースで2018年11月30日までの期間限定で開催されている、アパレルのシェアリングサービス「CARITE」をご紹介。これは、結婚式への出席など、特別な日に着ていく一着を、スマートフォンのアプリを使って、簡単にレンタルできるサービスです。

利用者は、婦人服のQRコードのタグを読み取り、借りたいアイテムをアプリに登録しておくことで、レンタルの予約が可能。また、アプリのチャット機能を利用すれば、店舗スタッフとコーディネートに関しての相談などもできます。

ブースでは、実際の店舗と同じように、服を選んでQRコードを読み取ってレンタルし、決済するまでの一連の流れを体験できます。リアル店舗で選び、バーチャルで確認してレンタルするという、三越伊勢丹様と富士通のエコシステムから誕生した新しい顧客体験を、ぜひブースでご体感ください。

洋服のQRコードを読み取り、レンタル申し込みから決済までできる
百貨店の売り場を再現したブース。CARITEを体験できる

●買いたいを見逃さない心理推定技術

感性デジタル® マーケティングのコーナーでは、心理推定技術を活用し、ECサイトを来訪したお客様が、実際の店舗に訪れた時と同じような購買体験ができる仕組みをご紹介しています。スマートフォンでECサイトを見る時の画面の角度、スクロールの速度などをAIが分析し、じっくりと読み込んでいる来訪者は商品に対する関心が高いと判断し、女性店員のバーチャルアシスタントが画面上で「今、購入すると○%割引に」といったキャンペーン情報を表示。お客様に寄り添った購買体験を支援します。

ECサイトでもお客様の心理状態を把握し、「買いたい」瞬間を分析・検知して、キャンペーン情報などのメッセージを送る

データからの価値創出

●データからの価値創出をトラストに支えるソリューション

IoT時代に企業や組織が個別に保有する膨大なデータをどう利活用し、新たな価値創出に結びつけるか、そのソリューションを紹介しています。企業や組織が個別に保有するデータには、新技術など重要な情報が多く、企業や組織、業種・業界の枠を超えて利活用されることが少ないのが実状です。

そこで、富士通では、企業や組織が保有する重要な「実データ」は手元に残したまま、データの概要を示す「データジャケット」をブロックチェーンで共有できる仕組みを実用化。データジャケット同士のつながりを見える化し、データジャケット同士を組み合わせて新たなビジネスの発想を得るなど、異業種間でのイノベーションを加速するデータの利活用ソリューション「FUJITSU Intelligent Data Service Virtuora DX」について説明しています。

また、データジャケットを含め、企業や組織がさまざまなデータを公開し、業巣や業界の枠を超えてそのデータが流通していくには、それらのデータの信頼性の確保が重要です。富士通では、公開された情報の「来歴情報」を一元管理し、複数の企業・組織を経てデータが加工された際にもその履歴を追跡できる技術Chained Lineage(チェインドリネージュ)技術の概要を展示パネルとデモで紹介しています。

●「顔認証」と「手のひら認証」で手ぶら決済 100万人からたった1人を特定

「データからの価値創出」をより具体的に紹介しているのが「生体認証融合技術により手ぶらで簡単決済」のコーナーです。顔認証技術と手のひら認証技術を組み合わせ、100万人データから顔認証技術で1万人に絞り込み、1万人から手のひら認証技術で「たった1人」を確定する技術です。従来の技術では、予め登録した1万人の中から1人を確定することはできましたが、顔認証と手のひら認証の融合による規模を拡大。「100万人の中からの1人」の本人認証が可能になりました。

顔認証+手のひら認証で「手ぶら決済」が可能に

ビジネスとの融合

「ビジネスとの融合」という視点でデジタル・マッスルを鍛えるには、AIや量子コンピューティングといった最新技術が重要な役割を果たします。

●責任を伴う判断に適用できる説明可能なAI

さまざまな用途に応用が拡大しているAIですが、今後、さらにビジネスに利用されていくには、「AIがどうしてそういった結論に達したのか」という理由を「説明できる」、つまり「説明可能なAI」が必要になります。ブースでは、そのようなニーズに対応し、「責任を伴う判断に適用できる説明可能なAI」を紹介しています。富士通独自のディープ・ラーニング技術であるDeep Tensor®(ディープテンソル)の推定結果に影響した因子を「理由」として抽出。学術論文やデータベースなどから既知の知識をグラフで表現したナレッジグラフと関連づけることで、AIの推定理由や根拠を提示する技術を開発しました。

●量子コンピュータの実用化を待つことなく今すぐ使える「デジタルアニーラ」

注目は富士通ブースの中央に展示した「デジタルアニーラ」です。量子コンピュータの実用化を待つことなく、今すぐに実ビジネスに使いたい企業や組織に適したコンピューティング技術で、組み合わせ最適化問題を得意とすることから、さまざまな分野で企業の業務変革、新規ビジネスの創出に貢献します。ブースでは、創薬、投資ポートフォリオ、流通、パーソナライズ広告など、デジタルアニーラを活用したユースケースが増えていることを踏まえ、実利用の状況を紹介しています。さらに、2018年秋に発表される第二世代のデジタルアニーラについてもご紹介しています。

「説明可能なAI」は医療、金融などの分野での応用が期待される
創薬や投資ポートフォリオなどデジタルアニーラのユースケースが増えている

人材

●シニアのスキル活用をシェアリングサービスで支援

労働力人口の不足が叫ばれる中、デジタル革新成功のカギは、「スキルを持つ人材をいかに確保するか」です。そこで富士通が提案するのが、シニアのスキル活用を支援するシェアリングサービスです。地域やコミュニティのニーズやお困り事と、アクティブなシニアのスキルの双方を「見える化」し、マッチングします。ブースでは、アクティブシニアの社会参画を応援するデモを紹介しています。

●企業の健康経営推進に向けた適切な施策立案を支援(東京大学川上研究室様)

人生100年時代には社会保障費の増大、労働人口の確保などの社会的課題が深刻化してきます。そうした課題を解決する取り組みの一つが、企業における「健康経営」の推進です。従業員の健康を増進することで、社会全体の生産人口を維持し、国民の健康寿命も延ばす取り組みです。富士通では東京大学医学系研究科川上研究室と共同研究を実施。健康経営に関する実証事業を紹介しています。

俊敏性

●デザインアプローチによる共創事例(パラマウントベッド様)

企業との共創における俊敏性を高めるためには、デザイン思考によるアプローチが効果的です。ブースでは、パラマウントベッド様と共創し、デザイン思考によりコンセプトムービーを作成した共創事例をご紹介しています。

パラマウントベッドとのデザイン思考によるアプローチについて説明

3Dセンシング、ロボピン・・・その他のおすすめ展示

その他にも、富士通、富士通研究所、日本体操協会が協力して取り組んでいる3Dセンシング技術も紹介しています。これは、1秒間に約230万点のレーザーを、細かく角度を変えながら競技者に向けて発光し、レーザーが戻ってくるまでの時間から距離を計測し、立体物の動きを正確に捉える技術です。体操競技の採点への応用が進められています。

さらに、ブースの入り口には、人の動きをセンシングしスムーズな動きで踊るコミュニケーションロボット「ロボピン」がお出迎えします。ぜひ、富士通ブースに足をお運びください。

東京五輪音頭を踊るロボピンが来場者をお出迎え