フィンテックの世界的ブーム、スタートアップ企業383社が記録的な資金調達を達成

世界中の金融スタートアップへの資金提供は、直近の四半期も引き続き猛烈なペースで行われています。この期間だけで、既存の銀行システムや決済システムに破壊的革新をもたらそうとする企業に、200億ドルもの資金が集まりました。

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この急激な伸びは、中国のアントフィナンシャルが主導した140億ドルもの資金調達ラウンドによって実現されたものです。とはいえ、スタートアップ企業などの動向に詳しいCBインサイツが公開したレポートによれば、そのような大規模ラウンドがなくても、ベンチャーキャピタルの支援を受けたフィンテック企業群は63億ドルにも上る資金を調達しており、前四半期の56億ドルから順調な伸びを記録したことになります。

この63億ドルという金額は、2016年第2四半期に同企業群が83億ドルを調達して以来の、1か月あたりの最高額です。そのときも、83億ドルのうちの45億ドルはアントフィナンシャルによる資金調達ラウンドからのものでした。アントフィナンシャルが関与したケースを除いた場合、前回の最高額は2015年第3四半期の60億ドルとなります。

いずれにせよ、取引件数の点でも2018年第2四半期の383件という数字は、2018年第1四半期の349件を超える過去最高記録でした。

これらのデータは、フィンテック分野への投資が、再び新たな年間記録を達成する勢いであることを示しています。



さらに、アントフィナンシャルによる大規模な資金調達は別の新しいトレンドを暗示するものです。というのは、第2四半期の383件のうち133件をアジアのフィンテック企業群が占めており、資金調達競争の先頭に立っているからです。この目覚ましい結果は、特に中国において早期取引が急増していることによるもので、今回の内訳では68件を占めました。加えて、世界全体で14件行われた1億ドルを超える「極めて大規模なラウンド」のうち、7件をアジアが占めて資金調達におけるトップ地域ともなっています。

また、投資の回収を意味するエグジットの増加も、ベンチャー投資家の楽観傾向に拍車をかけているようです。レポートによると、2018年前半にフィンテック業界では、買収やIPOを含めて46件のエグジットが行われました。これには、オランダの国際決済サービスプロバイダであるアディアンのIPOや、スイスの決済プラットフォーム企業アイゼトルのペイパルによる22億ドルでの買収が含まれます。

さらに、現在、フィンテックの世界には、評価額が10億ドル以上で非上場のいわゆるユニコーン企業が29社存在しており、そのうち、サークル、トレードシフト、データマイナー、リボリュート、ポリシーバザールの5社がこの四半期に起業した会社です。

フィンテック業界における起業と大規模な資金調達の流れは、ここしばらく留まる気配を見せないでしょう。

 

この記事はVentureBeat向けにChris O'brienが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。