旅客機がサイバー攻撃を受けるのは「時間の問題」と研究者らが警告

9.11の同時多発テロ以降、航空会社、空港、政府機関は、テロリストの攻撃から旅客機の乗客を守り、旅の安全を確保するための様々な対策を行ってきました。しかし、米国政府内の一部の研究者は、新たな攻撃手段として飛行機の遠隔ハッキングに対する懸念を表明し始めています。

地球の未来を見据えた骨太のマルチメディア出版を行なっているマザーボードが、DHSこと米国国土安全保障省をはじめとする連邦政府機関の資料に基づいて作成したレポートによると、最も大きな懸念は、フライト中の飛行機がサイバー攻撃を受けて「最悪の事態が起こる可能性」です。リスク評価のプレゼンテーションの中には、飛行機がサイバー攻撃を受けるのは「時間の問題」とするものすらあります。

2017年11月に行われたサイバーセキュリティ会議で、DHSのスタッフの一人が、ニュージャージー州アトランティックシティの空港に駐機中の飛行機のシステムを遠隔ハッキングすることに成功したと発表しました。20169月に行われたこの啓蒙目的のサイバー攻撃は、旅客機の高周波通信を利用するものでした。

マザーボードが入手した文書には、DHSの研究者チームが遠隔攻撃に対する飛行機の脆弱性を調べるために、同様の試みを重ねてきたことが示されていました。このようにセキュリティ専門家が何年にも渡って飛行機に対するサイバー攻撃について警告し、航空会社もサイバーセキュリティ対策への投資を続けてきたにもかかわらず、未だに多くの脆弱性が残されているのも事実です。

2016年のDHSのプレゼンテーションで使われたスライドには、「現在の商業航空のバックボーンは信用のネットワークの上に成り立っている。現役の民間航空機の大半はサイバー攻撃に対する保護が講じられていない状態に等しい」と書かれていました。

同じプレゼンテーションでは、「ほとんどの民間航空機のライフサイクルは20年以上のため、現在の脆弱性がこの先1520年後まで続く恐れがある」とも指摘されています。飛行機がサイバー攻撃を受ける危険は、まさに目の前に迫っているのです。

 

この記事はFORTUNE向けにKevin Kelleherが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。