元天才詐欺師のセキュリティ専門家フランク・アバグネイル:「銀行はすべてブロックチェーンに移行する」

フランク・アバグネイルはもともと悪名高い信用詐欺師であり、映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』でレオナルド・ディカプリオが演じたこともある人物です。そのアバグネイルは、ブロックチェーンこそが、安全な情報処理や、データによる決済の将来像であると考えています。

アバグネイルは、4月に開かれたブロックチェーン・ネーション・マイアミ・カンファレンスの中で、急成長中のブロックチェーン技術について自身の見解を述べました。この模様は、こちらのビデオで観ることもできます。

「ブロックチェーンにこそ将来があると気づかない人がいるなら、見識がなさ過ぎると思うべきでしょう。なぜなら、情報を保護するうえでブロックチェーンが最良の方法だからです。情報を100%保護したいとすれば、これがベストといえます」というのがアバグネイルの主張です。

詐欺師としての人生に別れを告げて以来、アバグネイルは40年以上にわたって、何百もの金融機関、企業、政府系機関に協力し、助言を与えてきました。そして、こういった組織が、ブロックチェーン技術を受容し始めるだろうという見解にいたったのです。ブロックチェーンとは、一般的な定義では「2者間の取引を、検証可能かつ恒久的な方法で、効率的に記録できるオープンな分散型台帳」を意味しています。そして、すべてのやり取りは、何であれ中心となる機関を介することなく2者間で直接的に発生し、システム自体へのアクセス権がある人ならば誰でも、ブロックチェーン上の全取引を見ることができるのです。

分散型ネットワークのテクノロジーを用いて記録を保持することについて、アバグネイルは次のように述べています。「金融機関、特に会計実務を行う部門や会計事務所は、すべてブロックチェーンに移行することになるでしょう。ブロックチェーンを破ることはできないからです。ブロックチェーンは、ハッキングすることも、改ざんすることも、事実上不可能といえます。」

アバグネイルは、ブロックチェーンのオープンさに起因するプライバシー関連の危惧にも触れ、利用の際にはこうした問題に対処する必要があるとしながらも、このテクノロジーが「やがてあらゆる政府、事業、企業に導入される」ことになると語りました。

実際にも、アバグネイルが指摘する動きは、既に目に見えるものとなっています。

世界最大級のメガバンクであるHSBC最近の発表によると、同社はブロックチェーンを利用した貿易金融取引を世界で初めて行いました。また、スペイン最大の商業銀行グループのサンタンデール銀行も先月、ブロックチェーンに基づく外貨両替サービスを立ち上げ、同日内の国際送金を実現しています。さらに、JPモルガン最近になって申請した特許は、ブロックチェーンを用いて銀行間の支払いを容易にするというものでした。このように、アバグネイルの洞察は、刻々と現実化しているのです。

この記事はFORTUNE向けにPolina Marinovaが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。