顧客が購入意欲を失くす?電話での問い合わせに企業がやりがちなNG対応

昨今の消費者は調べもののほとんどをWeb上で、しかも、たいていはスマートフォンによって済ませています。そして、あえて電話による問い合わせを行う際には、生身の人間による個別対応が速やかに行われることを期待しているのです。グーグルの調査によると、モバイルユーザの61%が企業に電話で問い合わせる時点ですでに購入の意思を固めており、57%がコンピュータや自動応答システムではなく人間の担当者と話したいと考えていることがわかっています。

しかし、顧客窓口にかかる電話は、不機嫌そうに受話器を置く乾いた音で終わってしまうことも珍しくありません。それは、見込み客が保留状態で待たされて不満を募らせた結果、あるいは必要なサポートが得られないまま係をたらい回しにされた結果として、企業が販売のチャンスを逃した音であり、マーケティングにかけた労力が水泡に帰した音でもあります。

コンシューマーレポートの調査では、回答者の75%が、電話で人間の担当者につながらなかった場合「とてもイライラする」と答えています。あなたが電話をかけてきた顧客に対して「あなたは重要なお客様です」と伝えたとしても、その直後に「このまましばらくお待ちください」といってしまえば、相手が受け取るのは正反対のメッセージ、つまり、あなたにとってその顧客との取引は重要ではないと伝えたも同然なのです。

とはいえ、こうならないための方法はありますし、こうなってしまうようでは何かが間違っています。

Top irritants of consumers who call

(表左タイトル)顧客窓口における不満の原因 (表左項目・上から)生身の人間が応対してくれない / 応対が失礼だったり勘違いされている / 途中で電話が切れた / 切れた電話をかけ直したときに同じ担当者につながらない / 転送先の担当者が役に立たないか適切ではない /企業が顧客窓口の電話番号を公開していないか、わかりにくい / 待ち時間が長い / ボイスメニューの階層が深すぎる(表右タイトル)イライラする人のパーセンテージ(表右項目・上から2段目)実店舗における割合は71%に留まる 出典: コンシューマーレポート

お客様をこのような目に遭わせないために、消費者にとって必要なサポートを即座に提供するうえで鍵となるのは、問い合わせを受けた際に、顧客のWeb上での履歴を活かして電話での問い合わせ体験を最適化できるツールを手に入れることです。

窓口での対応から見直す

多くのマーケティング担当者が、消費者を誘導し、約束をとりつけ、顧客となってもらうべく、個別対応のデジタル広告キャンペーンを打ち出すために多大な労力と多額の予算をつぎ込んでいます。ところが、その後に起こることへの準備については怠りがちなのです。もしそれらの顧客が、問い合わせや予約、購入の手段としてWebフォームへの入力よりも電話を好む場合はどうなるでしょうか? 実は、こうした傾向は、自動車の購入や害虫駆除の依頼、保険契約、休暇旅行の予約、ビジネス関連のIT製品の導入、住宅ローンといった大きな買い物や急ぎの買い物をする場合に、よく見られるものです。

顧客は、問い合わせの理由がわからないためにサポートができないという係や部門、事業拠点に電話を回されたり、ひいては、音声を録音して後から連絡をくれるようなサービスに転送されることになれば、興味を失いかねません。相手の企業が、顧客のニーズに応えようとしているとは感じられないからです。このようなことが発生すれば、個別対応を重視する顧客が多い市場では、コンバージョンのチャンスを失う恐れがあります。ゼンデスク社の調査によれば、顧客の72%が、自分が抱える問題を繰り返し複数の人に説明しなければならない場合、その企業の顧客サービスの悪さを非難すると答えています。

(表タイトル)顧客サービスが「悪い」と感じられる要因 (表項目・上から)同じ問題を複数の担当者に説明する必要がある /応対に出た係に不快感がある / 解決までに時間がかかりすぎる / 問題が解決されない 出典: ゼンデスク社

一方で、顧客がWeb上での検索から電話での問い合わせに切り替える際に、そのWeb上での履歴をシームレスに引き継ぐことができれば、見込み客にとってより良い体験を生み出し、コンバージョンやマーケティングの対投資効果を高められるとともに、ブランドロイヤルティを築くことが可能となります。

電話での問い合わせ体験をカスタマイズする

長時間引き留めた挙句、役に立たない担当者に取り次ぐのではなく、顧客が検討している製品をIVR、つまり音声自動応答システムが正確に把握できるようにしていたならどうでしょうか? たとえば、建材を取り扱うWebサイトで交換用の窓を探している顧客に対して「当社の窓製品についてご質問はありますか?」と呼びかけるといった具合です。このようなに、顧客の関心事項を予測して、顧客体験をパーソナライズし、効率化するものが、個別対応型プロセスです。

自動応答ではなくても、顧客からの電話を受けた窓口の係が、御社のWebサイト上でその顧客がすでに閲覧したページを把握しているとしたら。あるいは、その人物が住んでいる地域や、電話をかける前に御社のWebサイトに顧客を導いたグーグル検索の内容を把握しているような状況を考えてみてください。これらはすべて、マーケティング担当者がキャンペーンの向上に利用できる分析データであり、このデータに基づけば、電話での問い合わせ体験をパーソナライズすることも可能なのです。

たとえば、電話を受けた販売担当者が、まさに消費者の検討しているタイプの製品を専門とし、その見込み客が居る地域の店舗などを紹介できるような態勢が整えられ、さらには、その担当者が十分な情報に基づいて土地柄に合ったサポートを提供することができるとしましょう。そうすれば、電話口の顧客は自分のニーズが御社に理解され、大切に扱われていると感じ、結果的に販売につながるチャンスも高まります。つまり、問い合わせ窓口で生じる摩擦を解消するには、問い合わせに対する受け答えの流れを、このレベルにまでパーソナライズする必要があるということなのです。

Route callers

問い合わせに対する受け答えに関するパーソナライズ要素
(左上から)質問者の居場所によるもの / 曜日によるもの / 電話スタッフの専門性によるもの / それまでの対応の経緯によるもの / スタッフチームでの対応によるもの(右上から)時間帯によるもの / マーケティングソースによるもの / 自動応答の結果によるもの / 折り返しの電話を質問者のすべての連絡先番号に同時に発信することによるもの / 答えの出ていない質問に対する異なるアプローチによるもの

1回の問い合わせのみで顧客を売上げに結び付けることができなくても、その顧客のWeb上での履歴と電話での音声によるやり取りについて収集した情報を活かして、最適な電子メールや検索連動型広告、ソーシャル広告、ディスプレイ広告をフォロー展開すれば、再びターゲットをその顧客に絞って関心を惹きつけたり、顧客になるように促すことも可能となります。

新たな顧客の創出

顧客とのやり取りを研究し、最善の結果をもたらすマーケティングチャネルや広告、検索キーワード、Webサイトでの対話的操作、ターゲティング戦略、過去の問い合わせの際の体験を特定できれば、最高の収益を得るために個別化対応プロセスの最適化が図れるだけでなく、既存顧客にとっての摩擦解消や、将来の見込み客の引き込み、獲得するための再現性のある拡張可能なプロセスを構築できるでしょう。

そうしたコンバージョンを増やすうえでの鍵は、顧客のWeb上での履歴と電話での問い合わせの履歴を効果的につなぎ合わせることにあります。そして、通話の追跡、AIによるコンバージョン分析、自動応答といったテクノロジーを組み合わせることで、消費者の意思決定と購買行動に関するより深い洞察を得る作業がこれまで以上に容易になるはずです。

この分野についてより詳しく知りたい方は、デジタルマーケティング担当者向けに問い合わせ体験のパーソナライズ方法を紹介した電子書籍『ザ・デジタル・マーケターズ・ガイド・トゥー・パーソナライジング・コーラー・エクスペリエンス』(英文)をダウンロードしてください。

この記事は元々ダイアログテックに掲載されたものです。

メイン画像: ニークバーラーン / ピクサベイ

この記事はBusiness2Community向けにChristie Huberが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。