これだけ読めばチャットボットのすべてが分かる

チャットボットにとって2017年は、絶えず過大な宣伝が飛び交い、そのテクノロジーを十分に活用しきれないブランドも多く見られた、苦い1年でした。一部にはすばらしい成功を収めた企業もありますが、他は苦戦を強いられる結果となりました。チャットボットについては、これまでも数多くのブログ記事や手引きを公開してきましたが、この手引きでは、それらの拡大版的にすべてを網羅してご紹介したいと思います。

ここで取り上げるトピックは、以下のとおりです。

- チャットボットとは
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チャットボットのメリット
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チャットボットの用途
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チャットボットを検討すべき理由
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チャットボットのしくみ
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チャットボットが実行されるプラットフォーム
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チャットボットにかかるコスト
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チャットボットで失敗する要因

また、構築したボットがこのテクノロジーの最高のメリットを示す成功事例の1つとなるようにする上で参考になる、さまざまなベストプラクティスも見ていきます。

チャットボットとは

チャットボットとは、会話のシミュレーションを行うコンピュータプログラムのことです。ユーザーがメッセージを入力するか、オプションリストから選択すると、その内容に沿ってボットが応答します。このテクノロジーは1950年代から進化し続けてきましたが、現代のチャットボットは、ワッツアップやメッセンジャーといったモバイルメッセージングアプリを思わせるスタイルでやり取りを行えるように設計されています。

実際に主要なメッセージングアプリ自体も、チャットボットテクノロジーをプラットフォームに統合する動きが目立つようになりました。なかでも目を引くのは、フェイスブックとラインです。こうした流れは、企業のボットが、今ではターゲット層の日常会話に参加できる段階に差し掛かっていることを意味しています。

チャットボットのメリット

・適所

最近になって、メッセンジャーアプリの利用がソーシャルネットワークの利用を初めて上回りました。つまり、企業がチャットボットを利用すれば、どこからでも簡単に使え、親しみのあるメディアを通じて、顧客とやりとりできるようになるのです。

・年中無休

利便性や手軽さが重視される世界で、チャットボットは「年中無休」で機能し、顧客、ユーザー、企業のすべてにとって、高い効率と生産性をもたらす待望のツールとなります。

・強い結びつき

専用アプリのダウンロード不要で、すでに消費者が強い結びつきを感じているメッセージング環境を使って、ユーザーや顧客とやりとりすることができます。

・洞察

増加する顧客情報に直接的なアクセスが可能となることで、マーケティングにおけるターゲット層の絞り込みや個別対応が行いやすくなります。

・スムーズなコンバージョンの達成

チャットボットによって、ユーザーが必要な情報により早くたどり着けるようになり、ターゲット層のコンバージョンタイム、つまりECサイトであれば実際に商品の購入に至るまでの時間が短縮され、その体験も適切なものとなります。

・統合

チャットボットによって、複数のシステムを使いやすい1つのインターフェースに統合する作業が容易になります。

チャットボットの用途

すでにチャットボットは、総合診療医から、弁護士、パーソナライズされたショッピングアシスタントに至るまで、あらゆることに利用されています。その機能は、対話型のFAQのようにユーザーの質問に対して逐次的に情報を提供するものもあれば、単一のアプリケーション内でのやり取りを通じて総合的なショッピング体験を提供するものまであります。

ショッピングアシスタントの例:

Chatbot shopping assistant

旅行代理店の例:

Chatbots travel agent

配送業者の例:

Chatbots for delivery services

後者の場合、ユーザーが一度もアプリを離れることなく、商品を参照し、パーソナライズされたおすすめ情報を得て、商品の支払いまで行えるものさえあるのです。

チャットボットを検討すべき理由

ビジネスインサイダーの最新調査から、企業の80%が2020年までにチャットボットの導入を希望していることがわかっています。このことから、チャットボット熱が高まっていることは明らかですが、チャットボットの利用が検討に値する理由を以下に挙げてみましょう。

1. メッセージングアプリがソーシャルメディアを抜く

フェイスブックは、自社の名を冠する極めて人気の高いメッセージングアプリを擁していたにもかかわらず、2014年に別のメッセージングサービスであるワッツアップを買収しました。人々がソーシャルメディアよりもメッセージングアプリに時間を費やすようになった今、マーケターもその時流に乗ることが求められています。最も消費者に利用されているプラットフォーム上での地位を確立することの必要性が、フェイスブックにワッツアップを買収させたのです。人気のあるメッセージングアプリ内で、チャットボットを利用することによってユーザーにアピールできるようになることが重要といえます。

2. チャットボットがスムーズな購入プロセスを確立する

チャットボットは、消費者とオンラインでの商品購入の間に存在する、あらゆる障壁を取り除きます。企業はこれまで、問い合わせフォームや支払処理など、コンバージョンを妨げる様々な要因と何年も格闘してきました。チャットボットはこうした課題に対して、人気のあるアプリを利用するという新たな解決のアプローチをもたらします。

さらには、チャットボットがこの複雑な問題の要因の1つともなっているWebサイトを完全に排除し、対話のみで完全なショッピング体験を提供している事例も出てきているのです。

3. チャットボットが企業と個人をつなぐ

ここ数年で、アドワーズやフェイスブックの広告サービスを利用したターゲティング手法が大きな成長を見せてきましたが、企業と消費者との一対一のつながりは、いまだ十分なものといえません。この点でチャットボットは、大小さまざまな企業が手の届くコストで個々のユーザーデータを利用できる、初の実用的なプラットフォームとなりえます。

これは、企業規模に関係なく、データプロファイルを構築してパーソナライズされたショッピング体験を生み出せるという点で、マーケティングの転換点といえるでしょう。かつて、このようなことはマーケティングに大きな予算をつけられる最大手ブランドにしか実現できませんでした。しかし、その状況は終わったのです。

4. チャットボットは「年中無休」である

質問や問題がある場合、営業時間が始まるまで回答を待ちたいと思う人はいないでしょう。そして、チャットボットを導入すれば、待たせる必要がなくなります。ボットなら24時間年中無休で対応でき、即座に回答可能だからです。さらに、複数の対話に同時に対応できるため、順番待ちも発生しません。その結果、顧客対応の最前線ともいえる業務が自動化されて常時対応可能となり、企業は、これまで以上にコスト効率を高めることができるようになったのです。

チャットボットの厳選事例3選

ここまでお話ししてきたことの実例を示すために、今までに登場した最高のチャットボットをいくつかご紹介します。

・ウーバーによるメッセンジャーの利用

チャットボットで乗車の予約という1つのシンプルなタスクを行っている配車サービスのウーバーは、私たちの日常的な会話の延長としてボットを統合する方法を示す好例です。そのシンプルさこそが、同社のボットの非常に優れた点であり、できる限り簡単な方法でタスクをこなすことを重視すべきであるという教訓を示す、最高の事例といえます。

Uber chatbot on Facebook Messenger

・H&MによるKikの利用

ファストファッションのH&Mのチャットボットは、メッセージングサービスのキクにおいてトップクラスの評価を得ており、適切な概念と設計のプロセスを持つルールベースのシンプルなボットが、いかに人々を引き付けるかを証明しています。このチャットボットでは、ユーザーの基本情報と、質問に沿って選択された希望のスタイルに基づいて、おすすめの衣料を提案するというものです。

H&M chatbot on Kik

・KLMによるメッセンジャーの利用

KLMのチャットボットは、顧客にとって航空券購入後のサービスチャネルの1つです。旅行者は予約確認や搭乗券ほか、自分のフライト状況に変更があった場合にはリアルタイムの最新情報を受け取ることもできます。座席番号の変更など、一般的な顧客サービスが必要な利用者も、24時間年中無休のメッセンジャーボットを通じてKLMに連絡を取ることが可能です。

KLM chatbot on Facebook Messenger

2種類のチャットボット

チャットボットには2種類あります。1つは、ルールベースで一問一答形式のチャットボットで、会話は完全に企業側が制御します。もう1つは、AIとマシンラーニングを利用したチャットボットで、よりオープンな会話が可能です。

Linear chatbots

一問一答形式のチャットボット / クリック可能な選択肢を用意して、対話をコントロール / 高いコスト効率/短い開発期間 / 購入プロセスの短縮に効果的

Chatbots using AI

AIチャットボット / より高いレベルの対話が可能 / 選択肢だけでなく言葉を理解 / 会話から学習し、時間と共に賢くなる / よどみない処理と判断のための処理エンジン

・一問一答形式のチャットボット

一問一答形式のチャットボットはシナリオのある会話であり、ユーザーに一連の選択肢を示してクリックしてもらいます。そのため、企業側が会話を制御して、意図した方向にユーザーを誘導しやすいシステムです。より複雑なシステムよりもはるかにコストを抑えて容易に構築できる反面、ユーザーにとって対話性に劣り、魅力に欠けるという短所もあります。また、行われた会話から「学習する」ことができないという点にも注意が必要です。

・AIチャットボット

もう1つの選択肢はAIチャットボットです。構築にはよりコストと手間がかかり、誤作動も発生しやすい面があります。そのため、導入に疑問を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、AIボットは言語を理解できるため、ユーザーにとっては、ただ決まった数の選択肢から選ぶのではなく、任意のメッセージを入力できるという長所があります。

つまり理論上は、グーグルのグーグル・アシスタントや、アマゾンのアレクサ、アップルのシリのように、ユーザーがAIボットに好きな質問をして、回答を得ることが可能です。その上AIボットは、そのスマートな学習機能を活かして、あらゆる会話から個々のユーザーについて学び、時間とともによりパーソナライズされた体験を生み出せるようになります。

チャットボットが実行されるプラットフォーム

チャットボットはオムニチャネルなので、単一のボットをほぼすべてのプラットフォームと統合することができます。Webサイト上に常駐させることはもちろん、マーケティング用のeメールや、その他のオンラインアプリケーションに埋め込むことも可能なのです。

しかし、それだけではありません。独自のチャットボットビルダーをリリースする、テクノロジー企業が増えつつあります。これを使うと、誰もがメッセージングアプリ上でチャットボットサービスを提供可能となり、ユーザーとつながることができるのです。中でも最も有名なフェイスブックでは、ユーザーが企業のフェイスブックページや、さらにはそのWebサイトからアクセスできるボットを構築できます(方法についてはこちらを参照してください)。

ボット構築における主要企業には、キクパンドラボッツロボット.ミーチャットフューエル(フェイスブック用)があり、さらに、ここでは挙げきれないほど多くの企業があります。

チャットボットにかかるコスト

必要なコストは、ボットの構築方法の選択によって変わります。チャットボットの構築をゼロから社外に委託する場合は、より高額になる上に、月々の管理費もかかるという具合です。

一方で、自社の開発チームによって独自のボットを構築する場合は、当然ながら自前のリソースの範囲までコストが下がることになります。

また、いくつかの「セルフサービス型」チャットボットビルダーもありますが、月額料金が課金されるにもかかわらず、顧客とのやり取りをチャットに落とし込める専門のチャットボット設計者も必要になります。さらに、セルフサービス型のビルダーは自由度の点で制約が多いため、コストの比較評価を行う以前に、自社にとって何が必要かを知って導入の可否を判断することが重要になります。

チャットボットが失敗する理由

過去のチャットボット体験の大半が、期待に応えられなかったことは認めざるをえません。それにはさまざまな理由が考えられますが、ボットの失敗のほとんどが、以下のうち1つまたは複数の原因によるものです。

1. 問題が解決されない

ボットによって現時点の問題を解決することが、これまでの人間の担当者との対話体験を上回るものでなければ、人々がボットを利用する理由がありません。

2. 必要以上に賢くしようとする

ボットがいかに賢いかを気にする人はいません。ユーザーは、必要な用件を済ませたいだけなのです。

3. 対話の行き詰まりの回避策がない

遅かれ早かれ、ボットはユーザーの要望に対する答えに行き詰まることになります。適切な回避策を用意しておかなければ、失敗することは目に見ているといえるでしょう。

4. 汎用的すぎる

会話型UIに個別対応能力がなければ無意味です。このことはチャットボットにも当てはまります。

5. 流行に飛びついている

最新のトレンドだからというだけで、ボットを構築したりマーケティング戦略を採り入れたりするのは、決してよい考えとはいえません。

チャットボットを設計する上で何を目指すべきかのヒントを得るために必要なのは、アマゾンのアレクサやグーグル・アシスタントを参考にすることです。これらのサービスでは、基本的なタスクはより簡便かつ迅速に完了し、その体験は高度に個別対応されたものとなっています。これは、ユーザーを1つの体験に囲い込む「ウォールド・ガーデン」、つまり「壁で囲まれた庭」のようにクローズドなプラットフォームのインフラを十分に活用することで達成されるものです。

グーグルとアマゾンからの教訓

グーグル・アシスタントのようなプラットフォームにとって重要なのは、ユーザーが携帯電話に求める機能のほとんどを、別のアプリを一切必要とせずに利用できることです。グーグルは、ユーザーのスマートフォンのソフトウェアやハードウェアと統合することで、ユーザーが無数のタスクをより簡単に行えるようにしています。これにより、ユーザー体験が向上するだけでなく、ユーザーが別のアプリを試してみる理由がほぼなくなるのです。

google-assistant

グーグル・アシスタントを使用すると、たとえば、祖母に電話する際にも、電話アプリをクリックして連絡先リストから電話番号を探す必要がありません。グーグル・アシスタントに、祖母に電話をかけるよう頼んだり、帰宅時に祖母の誕生日カードの購入を思い出すための通知を表示させたり、月曜日の新規顧客との打ち合わせを予定表に書き込むよう依頼すれば良いだけです。

ユーザーのタスクを簡素化するたびに、ユーザーが別の場所でその作業を行う理由が1つ減るということに注目してください。

それでは、eコマースブランドが独自のチャットボットを構築する場合の、同様のシナリオを考えてみましょう。簡素化できるタスクには、商品ページ間の移動、検索精度の向上、支払い、再注文、配送状況の確認などがあります。これらは些細な操作ですが、チャットボット体験を築くことにつながります。ユーザーはまた利用しようと考え、消費者としてのニーズを満たすために別の場所に行く可能性は低くなります。

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このような「ウォールド・ガーデン」体験を生み出すには、統合機能も不可欠です。たとえば、アマゾンの音声UIを配車サービスのリフトのアプリと統合すると、「アレクサ、リフトに配車を依頼して」と言うだけで配車を予約できるようになります。これはアレクサのAPIを介して行われ、お気に入りのボディソープを再注文したり、来週のロンドンの天気予報をチェックしたりできるテクノロジーと同じものです。

eコマースの例に戻ると、このような場面でAPIを使うことで、ペイパルで支払いを行ったり、配送オプションを選択したりといった、通常はボットの外で行われる機能を、ユーザーが実際にボット体験を離れることなく行えるようにできます。これは、チャットボットの価値を高め、継続して利用されるようにするための「ウォールド・ガーデン」体験を生み出す上で、極めて重要なポイントです。

チャットボットに関するベストプラクティス

どのようなアプリケーションにもいえることですが、ボットの構築に際して、特に社内で構築する場合には、ベストプラクティスを念頭に置くことをおすすめします。ここでは、以下のようなものです。

1. 役立つものにする

チャットボットで最も避けるべきは、チャットボットの構築自体を目的にすることです。チャットボットに関するあらゆる過大な宣伝に乗せられて飛びつきがちですが、それは、人々がチャットボットを利用したいと思えるものにすることとは、まったく別の問題といえます。

人々が利用したいと思えるものにしたいなら、役に立つものでなければなりません。ショッピングを簡素化または迅速化したり、さらなる顧客サービスを提供したり、即座に重要な情報を提供したりする必要があります。どのようなボットであっても、自社ブランドとのやりとりにおいて、体験を総合的に向上できるものにしましょう。

2. 会話を制御する

一問一答形式、あるいはAI利用の、どちらのチャットボットアプローチを取る場合でも、会話を制御できるかどうかが成功の鍵となります。さもないと、ボットとの対話が崩壊してしまうからです。おそらく一問一答形式のボットの場合には、話はより簡単になります。ユーザーに与えられる一連の選択肢は、質問と回答が対になっているものだけだからです。そのため、意図したとおりにユーザーを誘導するための計画を立て、適切な選択肢を提示して、各アクションを完了する上で最高の道筋を描くことが重要になります。

一方でAIボットの場合、より自然な会話の流れを形成する必要があるため、作業は少し難しくなります。ユーザーにとっては、より自由なやり取りが可能となりますが、できる限り企業側が主導権を握るようにしなくてはなりません。対応可能な方向に会話を導く必要があるため、常に適切な質問を行い、最適な指示を提供するように心がけましょう。

3. 選択肢のリストを使用する

選択肢のリストは、一問一答形式のボットに欠かせないものといえますが、AIボットのユーザー体験においても重要な役割を果たします。特に、選択肢のリストによって、ボットがどのような機能を持ち、どのような選択肢が利用できるかをユーザーに知らせることができるからです。また、モバイルユーザーが回答をキーボードで入力したり、周囲の状況によっては難しい音声認識を利用する煩わしさを排除することもできます。

4. 必ず次のステップを用意する

会話では、常に次のステップを考えて用意しておきましょう。やり取りの中で、ユーザーから次にすべきことを即座に質問されるはずだからです。すべてのやりとりは、ユーザーに別の質問を返すか、次のステップを提示して終える必要があります。その結果として次のステップが行われるかどうかはユーザー次第ですが、提示しなければ対話の体験が崩壊してしまうリスクがあります。

会話が終わった場合やタスクが完了した場合でも、再開するためのオプションや、役に立つ可能性のある別のタスクを提示するようにしてください。

5. 適切な回避策を用意する

AIボットが、時に混乱することは珍しくありません。その場合には、混乱しているという事実を隠したり、うまく立ち回ろうとせず、単純にボットが会話の流れを見失ったことを認め、軌道修正するようにします。すぐに謝って、ユーザーに次のステップのオプションをいくつか提示する回避策のメッセージを用意しておきましょう。

ユーザーに質問を言い換えてもらえるようにしたり、場合によってはユーザーの模範回答例を示します。また、会話をやり直したり、エラー発生前の時点まで会話を戻す選択肢を提示しても良いでしょう。

あらゆるチャットボットプロジェクトにおいて鍵となるのは、解決しようとするユーザーの問題と、タスクを遂行しやすくする方法を明確にしておくことです。そうすれば、会話の流れを綿密に計画する前に、必要な機能を実装するのに欠かせないAPIと統合機能を特定できます。AIボットは、必ずしも一問一答形式のボットより優れているとは限りません。そこで、常に主要な目的を念頭に置いて考えるようにします。ボットを構築しようとする目的が、会話スキルによって人々に印象付けることなのか、それとも、より関心があるのはコンバージョン率を上げ、売上を向上させ、顧客維持率を高めることなのか、よく考えてください。テクノロジーによって何が実現されるかをしっかりと示すことができて、初めて最高のチャットボットと呼ぶに相応しい存在となりますが、いまだその大半が期待を満たせない状況にあります。同じ轍を踏まないようにすることが必要です。

チャットボットの構築方法

チャットボットを構築する方法には、大まかに2通りあります。ゼロから独自のカスタムボットを構築する方法と、フェイスブックやキクのようなサードパーティプロバイダを利用する方法です。

1つ目のオプションは、かなりコストがかさみますが、企業側がボットの機能を完全に制御できるメリットがあります。特に独創的な仕組みや、複雑な対話を必要とする場合は、これが唯一の選択肢となる可能性が高いでしょう。

とはいえ、ほとんどの小売業者は、サードパーティ製のプラットフォームから必要な機能を手に入れることができるはずです。それでも多くの場合、ボットの構築にはプログラミングの専門チームや代行サービスが必要になりますが、コーディングスキルが一切なくても、さまざまなGUIベースのチャットボットビルダーが見つかるでしょう。ただし、どのようなアプローチを選択しても、ボットの基本となる対話の設計だけは避けて通れません。ボットの運用においては、チャットボットが提供するユーザー体験がすべてであり、対話ごとに慎重な検討が必要となるからです。

チャットボットの構築における第一歩

最初にすべきことは、チャットボットが果たす役割を決めることです。目標は、購入プロセスにまつわる障害を取り除き、コンバージョン率と顧客維持率を高めることにあります。しかしそのためには、問題となりそうなポイントを特定して、チャットボットによってマイナスの影響を抑えられるかを検討し、さらに、その具体的な方法を知る必要があります。

もし、そうした検討を行えるだけの知見が社内に存在しない場合には、プロの助言を受けることも選択肢の1つに含めて、チャットボットによるマーケティングの世界への第一歩を踏み出してみてください。

この記事の初出はバーティカル・リープに掲載されたものです。

この記事はBusiness2Community向けにChris Pittが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。