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働き方改革の実現に向け、いま注目されるRPAの最新動向・活用法・導入事例をご紹介!

現場で働く人々を幸せにするためのRPA活用方法とは?

カンファレンスの後半部分では、RPAによる働き方改革についてディスカッションが行われました。

ロボットの野良化を防ぐには

モデレータを務めた浅井 英二氏は、ロボットの暴走(野良化)やセキュリティ事故やコンプライアンス違反など自動化・ロボット化に潜むリスクが指摘されていることに触れて、RPA導入に当たって克服すべき課題やその解決方法について登壇者に質問を投げかけました。
舘野氏は「RPAが効率化の対象としている業務の粒度は、これまで情報システムが取り扱っていた粒度よりもかなり細かいです。情報システム部門がRPAを推進させるためには、これまで以上にもっと現場に踏み込む必要があります」と語りました。

中村は「現場部門では、目先にある業務をRPAでどう効率化するかでまず話が進みます。現場主導では、部分最適になりがちで色んなリスクを伴います。ロボットの野良化や暴走を抑制するためにも、導入に当たってはセキュリティや運用に関して知見のある人に最初から入ってもらった方がいいでしょう」と回答しました。
富士通では、お客様の現場業務を観察し、分析。そこから課題を抽出・改善する役割を担う「フィールドイノベーター」を社内で育成してきました。さらに、2017年には「デジタルイノベーター」という職種を創出しています。新しいデジタルテクノロジーを使って、顧客のビジネスをどう変革できるかを見極めて形にする業務を担い、既に200人以上が現場で活躍しています。
また、長谷川氏は「大規模導入のジャンプスタートをするためには、キラーコンテンツを作成してユーザーの心をつかむことで現場のやる気を促すことも重要です」と語りました。
新しいサービスやプラットフォームを導入するには、何らかのコストが付きまといます。キラーコンテンツとは、コストを投じても新サービスやプラットフォームに移行したいとユーザーに思わせるような魅力を発揮したコンテンツを指します。

RPA×AI事例。事務処理の工数削減や受付業務の自動化に効果あり

浅井氏は「RPAは単純作業の自動化は得意ですが、判断を伴うナレッジワークには限界があります。そこでAIやIoT、VRなどと組み合わせることで働き方の変革が実現可能になってくるでしょう」との見解を示しました。
カンファレンスでは、UiPathが富士通と共同で開発したOCRソリューションのデモが披露されました。紙の請求書をOCRで読み取り、原本を管理システムへ登録することで業務の自動化を実現するというものです。「OCRはRPAと親和性が高いです。AIを組み合わせることでより高度な業務への適用も可能になります」(長谷川氏)。
次に、中村は「単純にRPAだけでは想像できないことも、AIや他の技術と組み合わせることで実現できるソリューションが出てきています」と説明し、RPAのフロントワークへの適用に関する富士通の取り組みとして2つの事例を紹介しました。
1つ目が、RPAとAIを組み合わせることで「集中購買業務における判断の自動化」を実現した事例です。購買担当者300人が月間6万件を超える集中購買業務の担当者割り当てを自動化することで、年間2,500時間の工数を削減してより創造的な業務へのシフトを可能にしました。
2つ目が、チャットボットとRPAで工事の受付業務を自動化した事例です。顧客からの申し込み受付/日程調整の作業をチャットボット「CHORDSHIP」とRPAで自動化。24時間365日の受付対応と即時の日程確定により、顧客サービスレベルを向上させています。
中村は「RPAやAIの活用というと難しく考えてしまいがちですが、ちょっとした工夫によって身近なところで使えばすぐに導入効果を実感できます。また、学習データからしか学べないAIでは膨大なデータを集める必要がありますが、AI側を拡張させるためのツールとしてRPAを活用することも可能です」と語りました。
また、既存のレガシーシステムである基幹系システムへの参照や更新入力などについても、エミュレーターを活用すれば実現可能になっていることを紹介すると、浅井氏は「企業の情報システム自体がかなり変化してきていますね」とコメントしました。

よりパーソナルな活用が期待されるRPA

最後に浅井氏は「日本の会社は現場力で支えられていると言われていますが、働く人々がもっと幸せるになるためにITはどう貢献できますか」と登壇者にコメントを求めました。

舘野氏は「今後、一人の人間が複数の業務を行う"複業"が進むと、企業側のスタンスで語られてきたRPAは、もっと個人側に寄って行くと考えられます。今後はパーソナルな機能が増えてきてほしいです」と回答しました。

中村は「富士通ではRPA="個人秘書"として、企業内の活用だけでなく、個人の働き方そのものを改革、楽にしていくことをゴールとして目指しています」と語りました。

長谷川氏は「会社と個人と2つの観点が考えられます。会社という観点では、入力や照合、参照などの手作業をRPAが担ってくれることで充足感が得られます。個人の観点では、お二人と同様に"パーソナルコンシェルジェ"が実現できる世界が来ると考えています」との見解を示しました。

本カンファレンスの内容をまとめたグラフィックレコーディング
登壇者
  • 株式会社ITR 取締役/シニア・アナリスト
    舘野 真人氏
  • UiPath株式会社 代表取締役CEO
    長谷川 康一氏
  • 富士通株式会社 デジタルフロントBG エグザクティブアーキテクト
    中村 記章
モデレータ
  • アイティメディア株式会社 エグゼクティブプロデューサー
    浅井 英二氏