今すぐ企業が取り入れるべき、AIの使い道4選

テクノロジー関連のニュースに何らかの関心をお持ちの方なら、AIがいかに世の中を変革しつつあるかについての記事を読んだことがあることでしょう。それらは、芸術作品の創作から、極めて重要な予測まで、実にさまざまです。

経営者であれば、この時流に乗るにはどうすればいいのだろうかと思わずにはいられません。実際には、たとえテクノロジー専門の会社でなくとも、最先端のAIを利用できる方法はいくつか存在してます。そして、独自のAIイニシアティブを展開する数百万ドル規模の研究開発部門を抱えていなくても、市場に出回っているものを活かすチャンスはいくらでもあるのです。

AI分野の大手企業のなかには、独自の強力なツールを有料で提供しているところも存在します。たとえば、利用料金の支払いをいとわない企業なら、IBMのAIサービスであるワトソンを利用できるでしょう。現に、医療などの業界ではすでに変革につながる効果が見られます。このようなテクノロジーを取り入れることで、ソフトウェアを独自開発しなくても、磨き上げられた専門知識の恩恵が得られるわけです。一方では、さまざまな作業やサービスに適したエントリーレベルの実装方法も提供されていますから、その中に会社の業務を次のレベルに引き上げるために必要とされているものが見つかるかもしれません。

・アナリティクス

ビジネス向けAIの大きなセールスポイントの1つとされるものに、その分析能力があります。マシンラーニングに基づくソフトウェアは、あなたの顧客対応を瞬く間に評価し、どんな高額なコンサルタントよりも次に採るべきステップを素早く提示できる能力を備えているのです。経営者や組織がこのようなツールを利用すれば、業務プロセスをスリム化し、これまで気付かなかった洞察を引き出すことができることでしょう。

ワトソンはAIテクノロジーの代表格ですが、成長過程にある企業にとってはコスト面で手が出ないかもしれません。たとえば、セールスフォースが最近リリースした「アインシュタイン・アナリティクス」というAIプラットフォームでは、ワトソンよりも手頃なコストでデータ分析作業を行うことができます。いずれにしてもこれらのサービスは、AIの普及に伴ってマシンラーニングテクノロジーの利用に関心を持つようになった企業にとって最初に検討する存在となりそうです。アインシュタインや同種の製品を利用することで、時間や労力を節約しながらも成長を図ることが可能になるでしょう。

・顧客サービス

実は、企業にとって最もシンプルなAIの実装環境は、顧客に一番近い場所にあります。それはカスタマーサポートであり、スターバックスから、ウォール・ストリート・ジャーナルまで、何千社という企業が、ユーザーからの問い合わせや悩みに対応できるスマートチャットボットをすでに導入済みです。しかも、これらのボットは、まだ人間の顧客サービス担当者の完全再現には至らないまでも、特定の分野では驚くほどそれに近づきつつあります。AIは、顧客との過去のやり取りの記録から必要な情報を呼び出したり、担当者の業務と関連する深い知識を提示し、海外のコールセンターなど、これまで主流だった他のサポート手法ではとても対応できない数のユーザーに対応することができるのです。そのため、サービスの提供対象となる消費者が増え続ける成長企業にとっては、このタイプのAIはほぼ欠かせない存在となりました。

・マーケティング

成長を目指す小規模企業にとって、手の届く最も有益なツールは「質の高いマーケティング」かもしれません。そして、この分野でもAIは役立ちます。「アクイジオ」や「ブックマーク」などのプラットフォームを通じた強力なマーケティングソリューションでは、AIを採用して、ターゲットを絞り込んだ消費者へのメッセージングを実現しました。AIは想定対象者の行動や人口統計の情報をすばやく提供することもできるため、こうしたテクノロジーを採用しない企業はライバルに後れを取る恐れがあります。

こうしたトレンドをとらえて、グーグルは、プロセス全体を顧客の視点で確認できる「アトリビューション」サービスを打ち出しました。この新しいプラットフォームは、アナリティクス、アドワーズ、ダブルクリックといった同社の既存のマーケティングサービスと統合されており、成長企業にとっての一括ソリューション的になりうる側面もあります。これらの無料ツールは、予算に余裕のない企業にとっては、ターゲット市場をより深く知りたいときに一考の価値があるでしょう。

・管理

さらにAIツールは、時間のかかる経営管理業務を企業家自身で行う場合にも役立ちます。RPAことロボティック・プロセス・オートメーションを利用した先進ソフトウェアは、たとえば、記録管理ツールや銀行ツールなどを運用する複数のシステムにアクセスして、トランザクションを行ったり、データを転送したり、さらには、難解な法律文書を解釈する際の仲介までも行える可能性を秘めているのです。

RPAによって、大多数の企業が一般的なAIサービスが提供する多くの機能よりも低コストでマシンインテリジェンスを利用することができ、それによって節約した時間と労力を、より重要な業務に回せるようになるでしょう。いくつもの調査結果から、小規模企業の経営者は1年の3分の1を経営管理上の問題に費やしていることがわかっています。そのため、「RPAで効率化を図ることができる」という表現では控えめすぎるほどの効果を上げられるかもしれないのです。

起業は、やりがいがあり胸躍る挑戦である一方、適切なツールがなければ、徒労に終わりかねません。倹約に努める成長企業にとって、AIは非効率なプロセスを変革し、顧客サービスを強化し、新たな成長のチャンスをもたらす可能性を秘めているといえます。

べナット・バーガーは、ニューヨーク市に拠点を置くノベル・プロパティ・ベンチャーズの共同創業者兼代表です。

この記事はVentureBeat向けにNovel Property VenturesとBennat Bergerが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。