2020年までに企業の業務の83%がクラウドへ

  • 調査対象の63%に相当するデジタル化推進企業が、現在のパブリッククラウドへの移行やその普及拡大における主要因である。
  • IT担当者の66%が、企業がクラウドコンピューティング戦略を採用する際の最大の不安材料にセキュリティを挙げている。
  • IT担当者の50%が、現在のクラウドコンピューティングの普及に人工知能と機械学習が貢献していると考えており、2020年までにその割合が67%に増える見込み。
  • AIとマシンラーニングが、2020年までのクラウドコンピューティングの普及拡大における主な推進要因になると予想される。

これらの洞察や調査結果は、ロジックモニターが約300人のインフルエンサーを対象として2017年11月に行った「Cloud Vision 2020: The Future of the Cloud Study(2020年に向けたクラウドの展望:クラウドの未来に関する調査)」(PDF、無料、オプトイン、9ページ)からの引用です。回答者には、アマゾンウェブサービスの「AWS re:Invent 2017」の参加者、業界アナリスト、メディア、コンサルタント、ベンダー戦略家が含まれていました。この調査の主な目的は、2020年のクラウドサービスを取り巻く状況を探ることにあり、得られた結果は厳密には統計的に有意とはいえないまでも、現在および将来的な企業のクラウドコンピューティング戦略がかいま見える興味深い内容となっています。

この調査から導き出されたのが、以下のような予想です。

  • 2020年までに企業の業務の83%がクラウドに移行する。ロジックモニターの調査では、2020年までに企業の業務の41%が、アマゾンAWS、グーグル・クラウド・プラットフォーム、IBMクラウド、マイクロソフト・アズールなどのパブリッククラウド・プラットフォーム上で運用されるようになると予測されています。また、2020年までにこれ以外の20%がプライベートクラウド上に移行するほか、同じく22%がハイブリッドクラウド・プラットフォーム上で運用されるようになると予想できることがわかりました。その一方で、オンプレミスの業務は、2020年までに、現在の全業務の37%から27%に縮小すると見られています。


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業務の運用場所(現在と2020年の比較)

  • 調査対象の63%を占めるデジタル化を進める企業が、パブリッククラウドへの移行やその普及が拡大する主要因となっており、同じく62%の企業がITのアジリティを追求している。ロジックモニターの調査では、ビジネスモデルのデジタル化で直面する多くの課題を解決したいという企業の思いが、クラウドコンピューティング普及の主な要因となっていることがわかりました。また、その内訳となる6つの項目は、ITのアジリティの実現(62%)、開発と運用の担当者が連携するデブオプスの開発手法における卓越性(58%)、モビリティ(55%)、AIとマシンラーニング(50%)、IoTの普及(45%)ですが、2020年までには、この中のAIとマシンラーニングが一番の推進要因になるものと予想されています。

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パブリッククラウドの推進要因

  • IT担当者の66%が、企業のクラウドコンピューティング戦略の採用における最大の不安材料にセキュリティを挙げている。クラウドプラットフォーム・プロバイダーやクラウドサービス・プロバイダーは、2018年に、この領域における自社のプラットフォーム増強とセキュリティ強化に向けての買収を活発化させるでしょう。先ごろのベライゾン(NYSE:VZ)によるニッデルの買収は、単なる始まりにすぎません。ニッデルは、マシンラーニングに基づく脅威探知システムであるマグネットソフトウェアを有していましたが、その技術がベライゾンのエンタープライズクラスのクラウドサービスやシステムに組み込まれる予定です。この他、企業から見たクラウドベースのプラットフォームの不安材料としては、ガバナンスとコンプライアンスの目標達成関連(60%)、スタッフのクラウド経験の不足に関する課題解消関連(58%)、プライバシーの確保関連(57%)、特定のベンダーによる囲い込みの危険性関連(47%)のものなどが挙げられています。


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パブリッククラウドに関する課題

  • すべての業務の95%がクラウドで運用されるようになる状況が2020年までに実現すると予想した回答者は、わずか27%にとどまった。回答者の5人に1人が、業務の移行がそのレベルに達するには10年かかると考え、13%が、そのようなレベルの業務の移行は起こりえないとしています。製造業や金融サービス業のCIOやCEOに話を伺ってみると、当面はオンプレミスとクラウドのハイブリッド環境で運用されることになりそうです。ちなみに、経営幹部クラスのエグゼクティブが、ある業務をクラウドに移行する判断基準には、市場投入にかかる期間の短縮につながるかどうかという観点に加えて、新しいビジネスモデル、コスト、収益の各目標に対する貢献度が含まれています。


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業務の95%がクラウドで運用されるようになると思われるタイミング

  • 今後3年間でマイクロソフト・アズールグーグル・クラウド・プラットフォームアマゾンAWSに対して市場シェアを拡大することが予想されるものの、AWSは確実に市場リーダーの地位にとどまる。調査では回答者の42%が、2020年までにマイクロソフト・アズールが市場シェアを拡大すると予測しています。また、回答者の35%の予測によると、グーグル・クラウド・プラットフォームもそれに続く見込みです。一方でAWSは、2020年までに市場シェアを52%にまで増加させ、その市場支配を強めるものと予想されています。


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今後3年間にマイクロソフトとグーグルのAWSに対して市場シェアは「拡大する」、「縮小する」、「現状を維持する」のどれになると予想しますか?

この記事の初出は、A Passion for Researchに掲載されたものです。

この記事はBusiness2CommunityのLouis Columbusが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。