3分でわかる!5Gの基礎知識

3Gから4Gへの移行は一般消費者にはほとんど気づかれずに終わったところがありますが、来る5Gへの移行はまったく異なるものとなりそうです。2017年9月に開催されたモバイル・ワールド・コングレス・アメリカズでは、米国の大手携帯電話キャリアが長年の議論の末、いっせいに5Gへと軸足を移していることが明らかになりました。たとえば、ベライゾンは伝送上の障壁の解消に取り組んでおり、AT&Tは独自のモノのインターネット(IoT)プラットフォームを投入し、他社に先駆ける方針を発表しています。このネットワークの飛躍的進化によってモバイル体験がどう変化するかを知ることにより、時代に乗り遅れずに済むようになるはずです。

セルラー回線技術の呼称は世代で分けられており、5Gの「G」は第5世代を意味します。これまで、世代の進化と共にデータ伝送速度も上がり、前の世代とは互換性を持たない新たな符号化方式が生み出されてきました。5Gの初期試験でも4Gの100倍の高速化が達成されており、実用化の時点で実際の速度は低下する可能性があるものの、かなりの速度向上が期待されます。ただし、5Gに対応したモバイルデバイスはまだ提供されておらず、通信事業者各社が標準への合意に達していないことから、一般市場へのリリースには時間がかかることも考えられます。また、5G対応デバイスやサービスプランの購入価格が従来よりも大幅に引き上げられ、普及が遅れる可能性もないとはいえません。

4Gから5Gへの移行で、真っ先に挙げられる最も顕著な違いは、ダウンロード速度の高速化と遅延時間の短縮でしょう。しかし、5Gの本当の魅力は、まったく新しいイノベーションとコネクションの世界が拓かれることにあります。そのため、モバイルテクノロジーのリーディングカンパニーであるクアルコムは、5Gを「発明のプラットフォーム」と呼んでいるほどです。

自動運転車の実用化に向けて進む自動車業界は、この新しいネットワークの恩恵を真っ先に受けるでしょう。自動運転車には、多くのコネクテッドデバイス間のさまざまなやりとりを促進できるネットワークが必要となります。信号、気象観測装置、横断歩道のすべてが、自動運転車に道路状況を伝えるネットワーク信号を即座に送信することによって、安全な運転体験が実現されるからです。しかし、それらのデバイスを相互に接続するのに必要な帯域幅は、4Gネットワークでは得られません。また、5Gのゼロに近い遅延時間によって、自動運転車は障害物にかなり近づいた段階でもブレーキングに必要な反応時間を確保できますが、これも4Gネットワークでは実現できなかった偉業です。

これに限らず、1ミリ秒という短い遅延時間は、他の先進技術にとっても極めて重要になります。たとえば、触覚インターフェースとリアルタイムセンサーを使用し、医師が遠隔地の手術室から患者の体を診察できるようにする場合などもそうです。また、建設業界でも、5Gを利用することで重機の遠隔操作がこれまで以上に安全に可能となります。VRヘッドセットとコントローラーを使えば、作業者が同じ業務をより安全な環境で遠隔操作できるようになるため、建設現場ではつきものの作業上の危険を効果的に最小化できるはずです。

ほかにも、5Gネットワークによって、VRやARのプラットフォームが拡大し、普及することが予想されます。NBAによるバスケットボールの決勝戦をテレビで観戦する代わりに、視聴者がVRヘッドセットを装着することで、コートサイドからの眺めを全方位で見渡すことができ、快適な自宅にいながらまるで群集の中にいるかのような興奮を味わえるようになるかもしれません。こうした飛躍的な技術革新も、即時伝送と遅延ゼロを提供するネットワークにしか成し得ないことです。4Gネットワークではそのような機能を実現する十分な帯域は得られませんが、新しい5Gネットワークならば可能であり、きっと実現することでしょう。

セルラー回線技術の向上と進化に伴い、刺激的な変化が確実に起ころうとしています。このようなネットワークの変化によって、IoTも広く浸透し、生活のあらゆる面がデジタル領域と融合していくことは間違いないのです。

Hongtao Zhan氏は、SureCall.の創設者兼CEOです。

この記事はSureCallのHongtao Zhanによって執筆されたVentureBeat記事でありNewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。