今後5年間でAIはここまで発展する

近いうちに実現するもの

ここでは、AI分野で必然的に起こる次のステップをいくつか紹介します。

  • 「現在利用できるAI」セクションで述べたような機能を提供するAI搭載のクラウドベースサービスが、種類と数の両面で指数関数的に成長。
  • AIペット - ロボット工学とAIの組み合わせは、「知能」があると思えるほどペットの行動を模倣できるところまで進化している。つまり、人間と交流可能なペットそっくりのロボットを開発できるだけでなく、両者間に感情的な絆を生み出すことが「今こうしている間にも」現実に起こり得るのだ。

  • 独創的な執筆活動 - まだ複雑ではあるが、この領域もAIの必然的な次のステップの1つといえ、身近なクラウドサービス上で近いうちに利用できるようになるはずだ。
  • AIへのアウトソーシング - すでに利用可能なものとして本稿で紹介したAI事例のいくつかは、パブリッククラウドのIT環境に基づいている。そのため、企業がサードパーティー製のAIに対して、財務分析や仮想アシスタントのタスクをアウトソーシングすることはすでに可能なのである。
  • 現在の進歩のペースでは、2020年までにコンピューターのCPUチップの価格が約1セントに下落し、文字どおり至る所でそれがクラウドベースのサービスや、その先に存在するAIとやりとりする状況が見られることだろう。つまり、一段と進化したAIが、現在の電気がそうであるように、どこにでも存在するようになるのだ。
  • パーソナルアシスタントが優れた知能を持つようになる。ユーザーが帰宅すると、AIパーソナルアシスタントがスマートウォッチのセンサーから収集した生体情報によってユーザーの気分をチェックし、好みと気分に応じて照明や音楽、テレビ番組、食事などを決めてくれるだろう。そして、これも10年も経たずに実現するはずだ。
  • ゲーム自体、つまりAIそのものが、そのシナリオと状況をプレイヤーのアクションや奮闘具合に応じて作り出し、望みどおりに難易度を調整するような、あらゆる種類の新たなバーチャルゲームをプレイできることになるだろう。
  • 自宅で風呂に入ったり、トイレを使うたびに、完全に自動化された健康チェックが行われるようになる。そして、体液や体温がセンサーによって分析され、ユーザーの体に不調があれば、詳しい情報と対処方法を教えてくれる「AIドクター」に対してデータが転送される。ただし、この実現には10年ほどかかりそうだ。
  • ホンダの「ASIMO(アシモ)」のようなアンドロイドが、映画『AI』における「普通の」ロボットとして登場するものとほぼ同じ、「物理的なパーソナルアシスタント」として売り出されるようになるだろう。その役割は、主に人口を維持するための保育支援となる。
  • 認知能力の増強。Maurice Conti(モーリス・コンティ)氏の説明どおり、私たちはすでに「拡張された」存在だといえる。一人ひとりがインターネットに接続されたスマートフォンを持ち、必要なときにGoogleなどのシンプルなサービスに簡単にアクセスして、知らなかった事実について瞬時に知識を得ることが可能なためだ。誰かが広場の真ん中で蜂に刺されたとしても、本人自らすぐにGoogleにアクセスし、対処方法や心配すべき症状を調べることができてしまう。さらに、私たちのニーズを「予測」し、それに対して最適な選択肢を提案してくれるAIが、まもなく利用できるようになるだろう。

2017年7月には、FacebookのAIたちが独自言語で互いに話し始めたことから、強制終了されたというニュースが、インターネットや一般メディアを通じて広まりました。
わかっている限りおいて、事実は次のようなものです。

  • Facebookは、人間と交渉できるAIの開発を目指していた。上述した、提案するAIの上位版のようなものだ。
  • やりとりを流暢に行えるという点で成功といえるバージョンが完成したことから、同社は同じものを複製して別のAiを用意し、互いに会話させることで次の段階に進むことを選んだ。
  • 2つのAIがやりとりを始めたとたん、独自の略語を創作する段階へと移行してしまった。それは、人がさまざまな言葉遣いを創作するやり方をまねたという点で興味深いものだった。

この事例で注意を惹くのは、確かにAIの話す能力は向上したものの、人間とやりとりするという本来の目的を達成できなかった点です。しかし、本当に関心を寄せるべきところは、別にあります。それは、AIが別のAIとのやりとりを円滑化する手段を創作し始めたという事実が、失敗の原因だったことです。それこそがAIの進化を物語るものであり、その能力をどのように生かすかという判断が益々重要になってくるでしょう。

オリジナル記事掲載元: Tenfold.
この記事は Business2Community のDzuy Nguyenが執筆し、NewsCredパブリッシャーネットワークを通じてライセンスされたものです。ライセンスに関するお問い合わせはlegal@newscred.comにお願い致します。