1,450万人の貴重な水源 琵琶湖の治水に向けてIoTを活用した取り組みとは?

水資源機構 琵琶湖総合管理所様 導入事例

ノウハウを継承していく時に欠かせないマニュアルには、使い勝手も肝心

経験者がいつもいるとは限らない――。分からないことがあった時誰か分かる人に相談したい!ということは誰しもあるでしょう。当然仕事でも、滅多にないと思っていた局面に遭遇することがあり得ます。そんな時経験者のアドバイスが欲しくなるものではないでしょうか。マニュアルなどで過去のノウハウをしっかり継承していくことは大切です。しかし、使い勝手がよくないマニュアルでは使われずに埋もれてしまう場合もあります。

特に屋外の現場での作業では、マニュアルを確認しながら作業するのは難しいものです。マニュアルを電子データ化し、携帯化することは有用ですが、作業しながらマニュアルの必要箇所を確認するのはなかなか手間もかかります。

富士通の現場支援ソリューションでは、作業箇所に取り付けられているARマーカーをカメラで認識させることで、適切なマニュアルを呼び出し、表示することが可能です。また、マニュアルを音声で操作することもできます。

ウェアラブル端末を活用したマニュアル表示で、確実な機器操作を実現

水資源機構 琵琶湖開発総合管理所様は、台風や大雨に伴って琵琶湖沿岸部で洪水が生じる前に琵琶湖からの逆流を防ぎ、水を琵琶湖側に送る排水機場の管理・運営をされています。排水機場の設備に詳しい専門職員が限られている中、有事には琵琶湖の全域の対応をしなければならず、職員総出で対応にあたる必要があります。

今までのノウハウも紙のマニュアルには書き留められていましたが、この度事務職などでも理解しやすく確実に操作ができることを念頭においた電子データのマニュアルに一新しました。これにより、現場の設備に付けられたARマーカーと連携することで、作業現場でウェアラブル端末から適切なマニュアルを呼び出すことができるようになりました。マニュアルは作業手順ごとに切り分け、一つの作業をカードとしてデジタルデータ化してあります。富士通のユビキタスウェア「ヘッドマウントディスプレイ」を使用した場合、作業者の音声指示で次のカードが表示できるようになっています。さらに、映像・音声をリアルタイムに共有することができるため、想定しなかった状況になっても、本部や遠地の専門職から、遠隔で支援受けることもできるのです。

水資源機構様が取り組んだ課題と効果

  1. 1災害発生時に、防災対応の経験・知識が全くない職員でも確実に機器操作を行えるようにしたい
    デジタル化した手順書をAR連携することにより、ウェアラブルデバイスの画面で手順が確認でき、誰でも確実な操作が可能に
  2. 2排水機場が琵琶湖周辺に多数あるが、災害時の同時多発的な対応にあたれる専門職は不足している
    ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を経由した映像・音声のリアルタイム共有により、遠隔からの臨機応変な作業支援体制を確立