データセンター内で基幹系サーバとクラウドのハイブリッド環境を構築 ~アサツーディ・ケイ様事例~

ICTインフラを革新するために、虎ノ門ヒルズへの本社移転に先駆けて、これまで本社屋内で運用管理していた情報システムを富士通データセンターに移設したアサツーディ・ケイ様。同データセンターに構築したクラウド(IaaS)環境に一部主要システムを移管し、新たな運用体制を整え、安全で柔軟なICT環境の実現と、運用の改革に継続的に取り組んでいます。

ビジネスの変革とともにますます高まるICTの価値

日本の広告業界で第3位の事業規模を誇るアサツーディ・ケイ様は、従来の広告会社の枠組みにとらわれない大胆なビジネスの展開を目指しています。

同社では2012年、ICT戦略を強化するためにICTインフラと運用体制の刷新に着手。そのきっかけとなったのは、2014年6月の虎ノ門ヒルズへの本社移転計画でした。これまで同社の主要な情報システムは、本社屋内にサーバルームを設置し運営していましたが、移転は多大なサーバスペースを作らず、コストセーブを図る好機。そこで、ブレードサーバを活用して省スペース化を進め、コミュニケーション基盤などのシステムをクラウド環境へ移行し、基幹系サーバを中心に外部のデータセンターに移設することを決定しました。

新ICTインフラの構築に向けてプロジェクトが立ち上がったのは2012年12月のこと。キーワードとなったのは「データセンター」「クラウド(IaaS)」「運用」の3つでした。大半のサーバを信頼性の高いデータセンターに移設し、ハウジング環境と構内で連携したクラウド環境に一部システムを移管、トータルな運用管理を実現しようというのがプロジェクトの目標でした。

翌2013年1月、20社を超えるベンダーへの提案要請から、最終的に富士通に決定。決め手となったのは、免震やセキュリティ、構内接続などデータセンターとしての信頼性や機能、クラウドサービスの内容はもちろん、トータルな運用改善の提案でした。

データセンター内で基幹系サーバとクラウドを連携させ、新しいICTインフラを構築

新ICTインフラ構築が始まったのは2013年5月。運用導入計画の立案、設計を皮切りに、①日常使うインフラ系システム②日常使う業務系システム③業務含めた運用全面、という3段階を経て、虎ノ門ヒルズへの本社移転のタイミングに合わせて移設・移管を完了しました。

「社内ユーザーからも"本当に移したのですか?"という声が上がるほどスムーズでした」(川合洋士氏)

新ICTインフラ構築での一番の成果は、運用体制の充実です。24時間365日の監視サービスにより、夜間に発生した障害などに対して速やかな対応を実現。また、国内最高水準の富士通データセンターにICTインフラを移設したことで、BCP(注)の強化にもつながりました。

ICTリソースをタイムリーに活用できるクラウド環境は、グループ会社向けファイルサーバの導入を速やかに完了するなど、早くも成果を上げています。従来までサーバの調達などに約3カ月を要していたシステムの立ち上げも、「FUJITSU Cloud IaaS Private Hosted LCP」を利用することで、最短3営業日で実現が可能に。「サーバのハード故障や煩わしい管理作業から解放され、その結果、ICT戦略の検討など、より付加価値の高いコア業務に力を注げるようになりました」(局長 太田雅人氏)

プロジェクトでは、運用改革を目指した施策にも着手。体制の融合、業務のサービスメニュー化などを推進してサービスレベルやコスト最適化を図り、戦略的ICT投資の実現を目指します。今後は、さらに効果やコストを見える化し、経営層に訴求していくことで、クラウドの戦略的な活用につなげていきます。

(注)Business Continuity Planning. 事業継続計画。