日本が誇るスーパーコンピュータ「京」が、国際的なランキング「HPCG」で世界第1位に

※2017年6月20日(現地時間)、スーパーコンピュータ「京」(けい)は、産業利用など実際のアプリケーションで用いられる共役勾配法の処理速度の国際的なランキング(HPCG)において、2期連続で世界第1位を獲得しました。 (2017年6月20日追記)

「京」が新しい国際的なランキングで世界第1位に

(以下は2016年に掲載したものです)

HPCGは、連立一次方程式の処理速度を競う「LINPACK」や、グラフ解析の性能を競う「Graph500」とは異なる視点で性能を評価する指標で、スーパーコンピュータの性能をより多くの視点から評価するための新しい国際的なベンチマークとして、2014年からランキングが発表されています。HPCGスコアで世界一であることは、「京」が産業利用などの実際のアプリケーションをより効率的に処理できることを示しています。

なお、「京」は、ビッグデータ処理(大規模グラフ解析)に関するスーパーコンピュータの国際的な性能ランキングである「Graph500」においても世界第1位(4期連続)を獲得しており、「Top500」第7位と合わせて、今回改めて、幅広い分野のアプリケーションで成果を創出する「京」の総合性能の高さが実証された形となります。

地球上の全人口で17日間かかる計算をたった1秒で

富士通は、理化学研究所と共同でスーパーコンピュータ「京」を開発しました。

「京」の計算能力は非常に高く、1秒間に「10ペタ(10の16乗)=1京回」(10ペタフロップス)の計算が可能です。これは、地球上の全人口(70億人)が電卓を持って集まり、全員が24時間不眠不休で1秒間に1回のペースで計算を続け、約17日間かけてようやく終わるほどの計算です。「京」はこれをたった1秒でやってのけてしまうという、とてつもなく速い計算能力を持っています。2011年にはスパコン性能ランキングである「Top500」で世界一を獲得しました。

未来への扉を開くスーパーコンピュータ

豊かな社会の実現、よりよい未来のために、私たち人類は科学技術によって様々な課題の解決に取り組んできました。現在も地球環境や宇宙開発、医療などの分野で、科学技術による挑戦が進められています。人類が限界に挑戦し、未来への扉を開くための大きな力となるのが「スーパーコンピュータ」です。これは、科学技術計算を主な目的とするコンピュータで、「とてつもなく高い計算処理能力を持つ」のが特長です。一般的なコンピュータでは解くことが困難な大規模で高度な計算を、短時間で処理することができます。

スーパーコンピュータが得意とする計算の一つが「コンピュータシミュレーション」。例えば、「地球規模での気候変動を解析する」「高温となる地球内部の構造を分析する」「宇宙創造の過程を探る」など、「規模が大きすぎる」「危険を伴う」「地球上ではできない」などといった理由で、今まで知ることが難しかった状況を、膨大な計算結果をもとにコンピュータ上に忠実に再現できます。これによって、極めて複雑な現象でも、詳細に検証することが可能となります。

スーパーコンピュータの発展により、日本の産業技術は新しいステージに乗り出していくことが期待されています。

人と地球の豊かな未来の実現に挑戦

IoT(Internet of Things)は、2020年には、世界で年間約200兆円の新規市場を創出すると言われています。しかし、現場で発生する大量のデータはほとんど活用されていないのが現状です。これらのビッグデータを、スーパーコンピュータを用いることで、より速く、大規模に解析することができます。

私たちが直面している数多くの課題の解決には、世界中の英知を結集し、様々な分野において最先端の研究を加速することが不可欠です。今、スーパーコンピュータによって、様々なイノベーションへの扉が開かれようとしています。富士通は、スーパーコンピュータの開発を通じて、人と地球の豊かな未来の実現に挑戦し続けます。