次なる100年を拓く、ヤンマーグローバルIT戦略

【富士通フォーラム2016大阪 特別講演レポート】

2016年8月30日~31日、大阪市・大阪国際会議場にて開催した「富士通フォーラム2016大阪」では、展示のほかにも、数々の特別講演やセミナーを開催しました。
ここでは、ヤンマーの矢島孝應氏による特別講演の様子をご紹介します。

お客様の満足を本当にプレミアムなものにするブランドプロジェクト

「今までヤンマーのブランドイメージはグローバルで統一されておらず、特に日本では”ヤン坊マー坊”の親しみやすいイメージが強かった」と矢島氏は語ります。それを「格好いいイメージ」に変えるために取り組んだのが、「YANMAR Premium Brand Project(ヤンマー プレミアムブランドプロジェクト)」です。これは、2012年に創業100周年を迎えた同社が、これからの100年に向け、新たな成長戦略への取り組みを開始したもので、様々なサービス、経営オペレーションによって、お客様の満足を本当にプレミアムなものに変えようというプロジェクトです。

情報化推進には「経営者」「現場事業」「IT部門」が三位一体となった施策が必要

ヤンマー様では「中期グループIT戦略」を策定。その中から矢島氏は「経営者からみたIT化への期待と不安」「IT部門からみた経営者や事業部門への期待と不安」の調査結果を紹介し、「情報化推進には”経営者””現場事業””IT部門”が三位一体となった取り組みと役割分担が必要です」と述べました。

役割分担を決める際には、業務全体を

・Business Architecture(業務プロセス)
・Data Architecture(情報管理)
・Application Architecture(業務機能構成)
・Technology Architecture(IT基盤)

の4つの領域(EA)に分けて検討。今まで、矢島氏が属するIT部門は固定費や変動費を削減していくことに注力してきましたが、「今後は”攻めのIT”が必要という気づきがあった」とのことでした。

ヤンマー様のブランドステートメント「A SUSTAINABLE FUTURE」

ヤンマー様では、

・省エネルギーな暮らしを実現する社会
・安心して仕事・生活ができる社会
・食の恵みを安心して享受できる社会
・ワクワクできる心豊かな体験に満ちた社会

の4つの未来像を目指しています。そして、人が、いつまでも豊かに暮らせること。自然が、いつまでも豊か
でありつづけること。この2つの「サステナビリティ」を両立し、新しい豊かさの実現に向けたブランドステートメントとして、2016年4月、「A SUSTAINABLE FUTURE」を掲げました。

ヤンマー様では、最大の豊かさを最小の資源で実現することと、エネルギーを循環し無駄なく活用する技術、全ての人を重労働や危険から開放する技術など、これからの時代を世界最先端のテクノロジーで切り拓こうとしています。矢島氏は「これらの取り組みが、お客様のため、世界のためへとつながっていくのです」と力強く述べました。

お客様への新しい価値“安心と気づき”をお届けする「SMARTASSIST」

また、ヤンマー様では、お客様への新しい価値を提供するために「SMARTASSIST(スマートアシスト)」という新しいサービスを提供しています。これは、農業とICTを組み合わせたもので、コンバインやトラクターにこの機能を取り付け、24時間365日リモートサポートセンターで見守るとともに、作業日報や稼働状況などのデータを蓄積し、お客様の農業経営をサポートし、より効率的な生産ができるようサポートするものです。これにより、お客様にさらなる安心と気づきをお届けし、農業そのものの生産性向上につなげることが可能になります。

ロボット、リモートセンシング…次の100年に向けて

今後は、1台のトラクターで2倍の作業が可能な「ロボットトラクタ」、ドローンや無人農薬ヘリを飛ばして農作物の生育をサポートする「リモートセンシング」などに注力していきます。「次の100年に向けて、生命の根幹を担う食料生産とエネルギー変換の分野で、お客様の課題を解決し、未来へつながる社会とより豊かな暮らしを実現します」と語る矢島氏。ヤンマー様では今後、富士通をはじめ色々な企業と連携しながら、持続可能な社会を作っていきます。

登壇者

ヤンマー株式会社
執行役員
経営企画ユニット ビジネスシステム部 部長

矢島 孝應 氏