話題のハイテクDIY工房「TechShop」で自分の名前入りの革製ブックカバー作りに挑戦!

【編集部体験レポート】

2016年4月に東京・赤坂にオープンした会員制オープンアクセス型DIY(注)工房「TechShop Tokyo」。今回、ものづくりの楽しさを体験できるブックカバー作りのワークショップにFUJITSU JOURNAL編集部員3名が参加してきました。この工房でどのようにして新しいものが生まれているのか!?レポートします。

(注) DIY:Do It Yourself

レーザーカッターや3Dプリンタなど約50種類もの工作機械が揃う「TechShop Tokyo」

TechShopは、米国サンフランシスコ生まれの「会員制オープンアクセス型DIY工房」です。ここには、レーザーカッターや3Dプリンタといった最新機器や、本州に1台しかない木工機械「3Dターニングマシン(CNC木工旋盤)」など、約50種類もの工作機械が揃っています。
会員になり、必要なトレーニングを受ければ、誰でもこれらの機械を自由に使うことができます。
また、会員同士のコミュニケーションが活発なのも、TechShopの魅力の一つ。仕切りの無い広大なワークスペースは遠くまで見渡すことができ、周囲の方が今どんな物を作っているのかが一目瞭然。会員同士の会話が自然に生まれやすいような空間になっています。取材当日も工房では、たくさんの会員の方がレーザーカッターやミシンを使い、ものづくりに励んでいました。
詳しくは日本のものづくりに、新たなイノベーションを!「TechShop Tokyo」でもご紹介しているので、こちらの記事も読んでみてくださいね。

ワークショップで世界に一つだけのブックカバー作りに挑戦!

TechShopでは、非会員の方でもものづくり体験ができる、単発のワークショップも頻繁に開催されています。
今回はFUJITSU JOURNAL編集部のために、「レザーブックカバー」づくりのワークショップを開催していただきました。
工作機械の使い方や革の扱い方について丁寧にサポートしてくれたのは、革を使った小物作りに詳しいドリームコンサルタントの伊澤さん。

ドリームコンサルタントの 伊澤さん

それでは、私たちも早速ものづくりを体験してみたいと思います!

主な作業は
① 材料選び
② レーザーカッターを使った革のカッティング
③ 革と革の縫い合わせ
④ 名入れ
の4段階です。

① 革に触れ、手になじむお気に入りの一枚を選ぶ

まずは、好きな色の革を選んでいきます。

柔らかい手触りのもの、長く使っていくと味が出そうなものなど、一つ一つ触りながらお気に入りの1枚を選んでいきます。普段なかなか目にすることのない、加工されていない状態のたくさんの種類の革に編集部は早くも興味深々。
「ブックカバーには薄い革が最適ですが、ちょっと縫いにくいかもしれません。逆に厚めの革は縫いやすくて初心者の方にもおすすめですよ」そうアドバイスをくれる伊澤さん。
「私は不器用だから厚めの革にしよう」「確かに、本にはやわらかい革の方が馴染みそう!」と私たちの会話もはずみます。

革選びが終わったら、続いては縫い糸選びです。ここでも、「黒い革にオレンジの糸が映えてすごく良いね!」、「この水色の革なら、糸はピンクが合うんじゃない?」など、お互いにアイデアを出し合いながら、ようやく革と糸の組み合わせが決まりました。

② わずか60秒!レーザーカッターで革を文庫本サイズにカッティング

さあ材料が揃ったら、いよいよ本格的な工作機械の出番です。今回使うのは一番人気のレーザーカッター。デジタルデータ通りに木材やアクリル板を正確に、精密にカットや彫刻が できる優れ物です。

レーザーカッター

「初心者でも早く確実に、ぴったり同じサイズに切れるのが、レーザーカッターの良いところです。」(伊澤さん)
レーザーカッターは、その名の通り高温のレーザーを当てて素材をカットします。機械に革をセットする前に、せっかく選んだ革が焦げてしまわないように、レーザーを当てる箇所はしっかりとテープで保護します。

レーザーが直接当たる部分をテープで保護します。

この工作機を使い、ブックカバーの形に革をカットし、さらに縫いやすいように、針穴も開けていきます。ワークショップでは、講師もしくはスタッフが機器の操作を担当します。(2時間の講習を受ければ、一人でレーザーカッターの使用が可能になるそうです。)

早速パソコンにカットしたい大きさのサイズデータを取り込みます。もちろんワークショップではデザインデータも用意されているので、イラストソフトを使えなくても安心です。

デザインデータ。レーザーカッターを使えば、熟練した技術がなくてもこのデジタルデータ通り正確にカットすることができます。

革を機械にセットし、レーザーカッターを動かしはじめることわずか60秒。あっという間にデータ通りのカットが完了しました。カットされた革からは、ほのかに焦げた香りがします。「本当にこんな短時間で、データ通りにカットできているのかな・・・?」と半信半疑の編集部。出来上がった革を手に取ってみると、細かい針穴まで、等間隔にしっかりとカットされていました。
革の裁断は「プロの職人さんでないと難しいのでは?」と思っていましたが、レーザーカッターを使えば初心者でも既製品のようにきれいに裁断でき、"コバ磨き"と呼ばれる切り口を綺麗にするために整える処理も要らないので驚きました。
一枚の革が、なんだか少しだけブックカバーに近づいてきた気がしますね!

細かい針穴まで等間隔にカットできる精密さ

コバ磨き要らずで、切り口の断面がつるつるに仕上がるのもレーザーカッターの魅力