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パ・リーグの挑戦~スピード感あふれるスポーツデジタル戦略の現場から~

【富士通フォーラム2016 イベントレポート】

5月19日~5月20日に東京国際フォーラムで開催した「富士通フォーラム2016」。
20日のカンファレンスでは、プロ野球の新しいファンを増やすためにパ・リーグ全体で取り組んでいるICT活用事例について、パシフィックリーグマーケティング株式会社(以下、「PLM」) 執行役員マーケティング室長の根岸 友喜氏と元プロ野球選手 野球解説者の小宮山 悟氏にご登壇いただきました。

PLMのミッションは「プロ野球の新しいファンを増やすこと」

パシフィックリーグマーケティング株式会社  執行役員 マーケティング室長  根岸 友喜氏

PLMの根岸氏は、プロ野球の危機といわれた球界再編について触れ、PLMが設立された経緯を説明。「"プロ野球の新しいファンを増やす"というミッションと、"プロ野球界、スポーツ界の発展を通して、日本の社会全体を明るく元気にしていくこと"というビジョンのもと、私たちはICTを活用してファンの皆様へ新しい価値を常に提供し続けたい」と、PLMの担うミッションとビジョンについて熱く語られました。

プロ野球の構造は、チケットやグッズの売上で収益を上げ、球場の運営を行う『ビジネスオペレーション』と、チーム全体を勝利に導くために優秀な選手を育成し、試合戦略を練る『ベースボールオペレーション』に分けられます。プロ野球ビジネスの領域において一番重要なことは、お客様(ファンの方)に球場へ足を運んでもらうことです。球場来場という観点では、エリアマーケティングが重要になります。PLMではビジネスオペレーションの領域において、「パ・リーグ6球団が協力して一緒に取り組んだ方が良いこと、1球団ではできないこと、この2つに注力しています」と述べられました。

ネット上で試合のライブ動画を配信する『パ・リーグ・TV』

ICTの具体的な活用例として、新しい観戦スタイルを提案したのが『パ・リーグTV』です。
『パ・リーグTV』は、富士通システムズ・ウエストの技術を活用し、試合映像のライブ配信を行う有料サービスです。通常、映像の権利は試合の主催チームが所有しています。各チームで独自に配信サービスを販売すると、ファンの方々は応援しているチームの主催試合を観ることはできても、相手チームが主催した試合を観ることができません。
そこで、6球団がそれぞれ所有する権利をいったんPLMに預け、後に分配する仕組みにすれば、ファンにとって利便性が高く、しかもインフラやプロモーションに関するムダを省くことができます。根岸氏は、「この『パ・リーグTV』は現在7万人のファンが利用し、PLMのメイン事業になっています。球場かテレビでしか観られなかった野球中継が、PC、タブレット、スマートフォンでいつでもどこでも観られるようになりました。今まで来場が少なかった若年層の利用者も多く、事業の継続性にも貢献しています」と語りました。

ICTの活用で新しい観戦スタイルを提供し、今までと違う市場に進出

続いてICTによって、それまでと違う市場に進出できる、「市場の再定義」に論点が移ります。まず、『パ・リーグTV』のノウハウとプラットフォームを活用して、プロゴルフの中継動画配信を手がけていることを紹介。また、スポーツ動画から選手が身につけているグッズを直接インターネット購入できる新たな技術を紹介し、「スポーツの興奮と、購買意欲は親和性が高く、今後大いに期待できます」とその将来性を語られました。

さらに、「過去のプレーをいつでも観られるように、検索しやすくできないか」というファンのニーズに応えるために、富士通イノベーティブソリューション事業本部と協力して開発した、ファン向けの映像提供サイトを紹介しました。この機能の優位性がさらなる活用の幅を広げます。ベースボールオペレーション側の目に止まり、選手のスカウトなどにも応用できる仕組みを開発。すでに複数球団でこのシステムは採用され、現在では、アメリカのメジャー・リーグにも採用を働きかけています。

またPLMの今後の展開として、健康をテーマにしたアプリ『パ・リーグウォーク』や、小学生の学習アプリ『パ・リーグさんすうホームラン』『パ・リーグ漢字ストラックアウト』などを例に挙げ、『社会全体を明るくする』というPLMのビジョンに沿っていくことも明らかにしました。

PLMのミッションとビジョンの達成にICTが大きく貢献していること、新しい価値を創造していることを強調し、根岸氏は講演を締めくくりました。

映像のアーカイブがこれからの「野球を変える」

元プロ野球選手  野球解説者  小宮山 悟氏

講演の後半は元プロ野球選手で野球解説者の小宮山悟氏が登壇しました。現役時代は、頭脳派投手として活躍された小宮山氏も、富士通イノベーティブソリューション事業本部が提供し、パ・リーグの複数球団で採用されているプロフェッショナル用の画像配信システムを賞賛。「ファンのために開発したものが派生して選手強化につながる。これは驚くべきもの。このシステムを使って、選手それぞれが『よりレベルアップするために何をすべきか』を理解すれば相当な武器になる」と驚かれていました。

小宮山氏の現役時代は、野球データを解析する専門企業から印刷された紙データをもらい、活用していたそうです。しかし、頭脳派の小宮山氏は、そのデータには作成者の主観が混じっているので、データを有効活用するために1試合ごとに自分自身で映像と照らし合わせて1打席ごとのチャートを見比べる作業を欠かさなかったと言います。
「この映像解析システムさえあれば、いくらでも打者の攻略方法を研究できたのに」と羨ましそうに語り、「過去の映像も遡って見られる。これ以上の比較対象はない。これを駆使することで野球が明らかに変わるだろう。導入実績を含めて、後数年後には面白い結果になるのではないか」と熱く語られました。

活用の場は対戦相手の研究だけにとどまらず、「例えば、変化球を体得するときにも、練習を積み重ねていく中で映像のアーカイブがあったら、それがどれだけ選手の力になるかわかりません」と感想を述べられ、こうしたICTシステムを積極的にプロスポーツの世界に取り入れていくことについて、「これからの若い選手が使いこなすことで、確実に野球が変わります」と力強く語られました。

講演も終盤に差し掛かった頃、小宮山氏は聴衆の期待に応えるかたちで、現役時代の直接対決の秘話や逸話など、数々のエピソードを披露。会場に集まった聴衆を魅了して講演を終えました。

登壇者
  • パシフィックリーグマーケティング株式会社
    執行役員 マーケティング室長 根岸 友喜氏

  • 元プロ野球選手
    野球解説者 小宮山 悟氏

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