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体温計のような手軽さで「呼気」を測定! 生活習慣病の早期発見を目指した技術

生活習慣病の早期発見が、健康長寿のカギ

現在、糖尿病や高血圧、がんといった「生活習慣病」が高齢化社会で増え続けています。生活習慣病という用語は、病気の早期発見・早期治療に加え、「生活習慣の改善」に重点を置いた概念です(注1)。生活習慣病の代表格である糖尿病患者の数は、日本では890万人と推計されており、改善と予防が大きな課題となっています。一方、日本国民の医療費は40兆円を突破しており(注2)、生活習慣病を早期発見・治療することが、「現役世代の健康長寿のカギ」とも言われています。

生活習慣病の早期発見に向け、からだの状態の診断方法として期待されているのが、人間の吐く息、すなわち「呼気」です。呼気には、生体活動や病気と密接に関わりのある、ごく低濃度のガスが含まれています。例えば、呼気中のアンモニアは、肝臓の代謝やピロリ菌感染と関係があり、ノナナールは、肺がんマーカー物質の候補とされています。

従来、呼気の成分を分析する方法は2つあります。1つは、大がかりな分析装置を用いて特定のガスを狙った測定を行う方法です。これは装置が高価かつ大型であることに加え、結果が得られるまでに数時間を要するなど、手軽な分析は困難でした。もう1つは、多数のガスセンサーで個人の呼気パターンを解析する方法ですが、特定のガスと他のガスとの区別が難しく、呼気成分の分析として十分な性能とは言えませんでした。

呼気成分のイメージ

(注1)一般財団法人日本生活習慣病予防協会のホームページより。

(注2)厚生労働省のホームページより。

人間の呼気に含まれる特定のガス成分を短時間で計測

このたび富士通研究所では、人間の呼気の中から、生活習慣の改善や早期発見に有効な特定のガス成分だけを抽出し、短時間で濃度を計測できる携帯型の呼気センサーデバイスを開発しました。

臭化第一銅膜(CuBr)と呼ばれる半導体材料の表面で、銅イオンとアンモニア分子が弱く結合する性質を応用。呼気中の極めて微量(10ppb)なアンモニアだけを、他のガスとは2500倍もの高感度特性で嗅ぎ分け測定します。また、息を吹き込んでから約10秒でアンモニア濃度を算出する測定アルゴリズムを開発。これにより、従来の半導体ガスセンサーよりも感度が100倍以上高いうえに、他のガスの影響がほとんど無い高分解能なアンモニアの測定が可能となりました。また、ノナナールを一定の濃度から検出する実験にも、電子部品として世界で初めて成功しました。

開発したセンサーデバイスと臭化第一銅膜の電子顕微鏡写真

苦痛を伴わずに気軽にチェックが可能

この呼気センサーデバイスを用いることにより、従来大がかりな分析装置でしか実現できなかったアンモニアやノナナールの検出を、からだの拘束や採血などの苦痛を伴うことなく、手軽に行うことができます。また、呼気の成分を継続的に調べることにより、生活習慣の変動をチェックすることも可能です。

当技術が実用化されれば、病院の待合室であらかじめ呼気分析しておき、医師に問診してもらう際にデータを提示するなど、効率的な検査や治療が実現できるかもしれません。体温計のような手軽さで検査を行えることも魅力です。また、早期発見は医療費の削減効果が大きいため、新たなビジネス創出のチャンスとして期待されます。

富士通研究所では、生活習慣病の早期発見のためのスクリーニング(選別)手段として役立てられるように、医療機関との共同研究を進め、2018年中の実用化を目指します。

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