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みずほ銀行と富士通が「ブロックチェーン技術」を活用した、国境を越えた証券取引の決済プロセス効率化に向けた実証実験を実施

国境を越えて複数国の間で行われる「クロスボーダー取引」

最近、「クロスボーダー取引」という言葉をよく耳にします。クロスボーダー取引とは「国境を越えて複数国の間で行われる取引」のことです。現在の日本の上場株式の最大の株主は外国人であり、時価総額の約30%を保有していますが、海外の投資家が日本株を購入する場合は、海外の証券会社ならびにその日本の代理人、投資家の資産を管理するカストディアン(注1)、ならびにその代理人など多くの金融機関が連携して証券決済を行っています。関係者が国境を越えて多岐にわたることから、「証券クロスボーダー取引」では、証券取引所での約定(売買が成立すること)から実際に決済するまで通常3日間を要します。

約定から決済完了までの3日間、運用機関は取引相手先の破綻や価格変動などのリスクにさらされることになります。そのため、決済プロセスの短期化が望まれていますが、システムの運用管理コストが大きくなるなど様々な課題があり、実現には至っていませんでした。

(注1)投資家に代わって株式や債券の管理(カストディ)を行う保管機関、金融機関のこと。配当の受け取りや議決権の行使を代行する。

「ブロックチェーン技術」の応用で、クロスボーダー取引の決済期間を短縮

このたび、みずほ銀行と富士通、富士通研究所の3社は、証券クロスボーダー取引の決済にかかる時間を短縮する実証実験を行いました。これは、取引履歴の改ざんが事実上不可能な「ブロックチェーン技術」(注2)を応用することで、決済業務に要する複雑なプロセスを効率化し、従来の「3日間」を「即日」へと短縮したものです。

ブロックチェーン技術とは、世界中に存在するコンピュータにデータを分散することで、ネットワークによって認証を行い、信憑性のある合意に到達する技術で、ビットコイン(仮想通貨)の基盤技術として最近注目を集めています。グローバルな証券決済では、投資家が契約している証券会社やカストディ銀行、更には投資先の証券会社やカストディ銀行など多くの第三者機関を通して行う必要があります。現在の技術では指図が現在何処まで届いているか、また決済日に決済ができるかどうかを知るためには、関係者間で大量の通信が行き来することになります。関係する金融機関はデータフォーマットの共通化や自動処理システムへの投資を続けていますが、投資家にとっては決済日まで決済見込みが分からないことも多くありました。

ブロックチェーンは分散型のコンピュータネットワークであるため、売り手と買い手が現在の決済の進捗状況をほぼリアルタイムで把握できます。そのため、グローバルな証券決済においては、決済の確実性を増すと共に、決済期間(現在はT+3、すなわち3日間かけています)を画期的に短縮することが可能になると見込まれます。

今回の実証実験では、ブロックチェーンの「Open Assets Protocol(オープン・アセット・プロトコル)」(注3)を応用し、富士通のクラウド環境上で1件の約定情報(対象銘柄、株数、通貨コード、金額、決済国、決済方法、決済日)を1つの関連したブロックとして記録し、ブロックチェーンを形成するシステムを構築しました。次々に生成される約定情報を時系列にブロックチェーンとして繋げることで、情報の改ざんが不可能な情報となります。その情報を複数社間で共有することにより、結果として決済業務の時間短縮が可能になりました。

この技術が実用化されることにより、大規模な決済システムを新規に構築することなく、約定情報を改ざん不可能なデータとして瞬時に共有・決済することができ、低コスト・低リスクな証券クロスボーダー取引が実現できます。

(注2)ネットワークに接続された複数のコンピューターが取引記録などを共有し、相互に認証する仕組み。 特定の管理者がいないため、改ざんや攻撃に強い。

(注3)仮想通貨「ビットコイン」の取引内容に株式などの資産を表現するデータ(約定情報など)を追加する仕組み。

さらなるリスク低減と利便性の向上を目指して

今回のブロックチェーン実証実験は、みずほ銀行が証券決済業務のノウハウを提供し、富士通と富士通研究所が実証システムの開発・評価・検証を行ったものです。なお、実証は2016年2月に修了しています。

3社は今後、邦銀トップクラスの決済業務ノウハウを持つみずほ銀行と、勘定系システムの設計・構築ノウハウ、ブロックチェーン応用技術などを持つ富士通と富士通研究所が、それぞれの強みを活かし、証券クロスボーダー取引に伴う価格変動などのリスクを低減した利便性の高い金融システムの実現を目指します。

証券クロスボーダー取引へのブロックチェーン技術の適用イメージ

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