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【第2回】進化を続ける人工知能〜日々学習し成長し続けるAI〜

AI特集:学習技術

富士通の先端的な人工知能(AI)技術を体系化した「Human Centric AI Zinrai(ジンライ)」。特集第2回は、日々の学習により、膨大なデータから有益な法則やパターンを導き出すことで、AIの継続的な成長を支える「学習技術」についてご紹介します。

多様なデータから有益な知見を導くAIの花形技術

第3次AIブームとも言われる現代。金融や製造、交通、流通、サイバーセキュリティなどさまざまな分野でAI技術が活用され、新たな価値を創出しています。そんな人工知能の花形技術が「学習技術」です。

学習技術とは、人間が経験から学習する能力をコンピュータ上で実現しようとする技術です。AIが人のように日々学習し判断し、成長することができるのが大きな特徴です。具体的には、画像や音声、数値、テキストなどの多様なデータから、法則やパターン、知識などを自動的に見つけ出し、現状把握や未来予測、意思決定に応用できます。
この学習技術は、富士通のAI「Zinrai」における「知覚・認識」「知識化」「判断・支援」を支え、AIの継続的な成長を促進する基盤技術ともいえます。

学習技術は、「教師あり学習」と「教師なし学習」に分類することができます。正解不正解など人間が予めラベリングしたデータを「教師」として、そこから法則性を学ぶのが「教師あり学習」。一方、大量のデータを読み込ませるだけで、そこからコンピュータ自身が法則性を学び取っていくのが「教師なし学習」です。

しかし、実際は「教師」となるデータが何もない中から法則を見つけねばならない場合が非常に多くあります。例えば、常に新しい攻撃やウイルスに対応しなければならないサイバーセキュリティの分野では、「教師」がない状態で攻撃を検知することが求められます。ここで使われるのが「教師なし学習」です。

では、学習技術はどのような分野で活用できるのでしょうか。「教師あり学習」と「教師なし学習」に分けて見てみましょう。

中国語の手書き文字認識率96.7%を達成

まず、「教師あり学習」の事例として、中国語の手書き文字認識技術をご紹介します。同技術では、多数の文字パターンの特徴を学習して記憶します。これが「教師」になるわけですが、手書きの文字では、書く人の癖により形が異なります。AIがこれを同じ文字と認識するためには、変形の多様性を学習する仕組みが必要でした。
そこで富士通では、独自のディープラーニング技術を用いて、学習する文字の変形パターンを多種多様に自動生成する「手書き文字認識技術」を開発。文字の特徴をきめ細かく学習することができ、中国語の手書き文字で人間の能力を超える96.7%の認識率を達成したのです。これにより、手書きの帳票の処理効率化なども期待できます。

富士通は、このディープラーニングの研究に力を入れています。ディープラーニングとは、人間の脳の仕組みをモデル化したニューラルネットワーク(注)を用いた最先端の技術です。ところがこれまでは、画像や音声など限られたデータの解析にしか適用できませんでした。
今回、変動が激しく人による判別が困難な時系列データから、幾何学的な特徴を抽出することで高精度に分類できるディープラーニング技術を開発。これにより、IoT機器を活用して製造現場における設備の異常検知や故障予測を実現したり、バイタルデータを分析して医療現場での診断を支援するなどの活用が期待されます。

(注)ニューロン(神経細胞)と、ニューロン間を結んで情報を伝えるシナプスといった人間の脳の仕組みをモデル化したもの

未知のサイバー攻撃を短時間で抽出する「外れ構造学習技術」

では、「教師なし学習」はどのような分野で活用されているでしょうか。ここでは、サイバー攻撃検知に関する事例をご紹介します。企業ネットワークは、日々発生している新しい攻撃やウイルスの脅威にさらされています。また既知のウイルスでも、標的型攻撃に代表される巧妙な手口により侵入を許してしまうケースも多いです。このような、未知の攻撃や巧妙な攻撃は、人間による監視では検知が困難な現状がありました。
実際、これまでの技術は、データ内によく現れる特徴に注目した仕分けを行っていたために、大量に発生している攻撃に紛れていた、特異な小規模の攻撃を抽出することは困難でした。

そこで富士通では「外れ構造学習技術」を開発。外れ構造学習技術では、データ内で出現率が低い特徴にも着目し、この稀な特徴を共有する小規模のデータ集団(「外れ構造」)を抽出します。ここで、膨大なデータの組み合わせの中から、適切な大きさのデータ集団を探索するための計算量が課題となります。
本技術では、データ集団の分離・統合を繰り返すことにより、稀な特徴を共有するデータ集団を効率的に探索します。この技術をサイバー攻撃検知に適用することで、3カ月かけて人手により抽出された新しい攻撃も、短時間に抽出することができるようになりました。

発展を続ける学習技術、今後の焦点はビジネス現場における活用

学習技術は医療分野における病気の発症リスク予測など、多様な分野への適用が期待されます。
日々蓄積される膨大なデータをいかに解析し、人間にとって有用な知識を生み出していくか。学習し判断し成長するAIが人間のより豊かな未来の導き手となるよう、富士通は今後も技術開発を推進していきます。

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