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人々の安心安全な暮らしを支える新しいAI「時系列ディープラーニング」

人工知能発展のブレークスルーとして注目される「ディープラーニング」

近年、人工知能(AI)の発展におけるブレークスルーとして、ディープラーニング技術が注目されています。ディープラーニング技術は、AIの中核技術である機械学習の分野において、「人がルールを教えることなく自動的に物事を解釈・判断する」ことを可能とする技術です。

IoT時代においては、機器からの膨大な量の「時系列データ」が蓄積されるため、それらを高精度に分類することで、さらなる分析や応用が可能となります。それらを実現する手法として、ディープラーニングには大きな期待が寄せられています。

ディープラーニングは、機械学習の強力な手法ではありますが、画像や音声の認識など限られた種類のデータにしか有効に適用できていないのが現状です。特に、IoT機器などに搭載されているセンサーから取得される変動の激しい複雑な時系列データは、ディープラーニングだけでなく他の機械学習技術でも高精度な分類を実現することは困難でした。

時系列データを「幾何学的な図形」として区別

このたび富士通研究所は、最先端のカオス理論(注1)と位相幾何学(注2)を活用し、時系列データを高精度に自動で分類することができるディープラーニング技術を開発しました。

カオス理論に基づいた運動の仕組みごとに特徴的な軌跡を描く図形化手法を用いて、時系列データを「幾何学的な図形」として区別できるようにします。この図形の特徴を位相幾何学に基づくデータ分析手法の一つであるトポロジカル・データ・アナリシス(注3)を用いて、独自のベクトル表現に変換し、新たに設計した畳み込みニューラルネットワークに学習させることによって複雑な時系列データの高精度な分類が可能となります。

この技術を活用して、ウェアラブル機器に搭載されたジャイロセンサー(角速度センサー)の時系列データをもとに、人の運動行動の分類を行うベンチマークテスト(注4)を行ったところ、約85%の精度を達成することができました。これは、既存手法に比べて約25%精度が向上したことになります。これにより、ディープラーニング技術を時系列へ拡張し、統一的に扱うことができ、人による判別が困難な時系列データを高精度に分類することが可能になります。

(注1)気象の変化や電気回路の振動、生物の神経系など、複雑で一見予測不可能な現象を研究する学問。

(注2)幾何学の一分野のことで、集合論の概念の一つ。長さ・大きさなどの量的関係を無視し、図形相互の位置やつながり方などを連続的に変形させて、その図形の不変な性質を見つけたり、どれほど異なる図形があるかを研究する。

(注3)データをある空間内に配置された点の集合とみなし、その集合の幾何的な情報を抽出するデータ分析手法のこと。

(注4)UC Irvine Machine Learning Repositoryによるベンチマークテスト。

本技術による時系列分類イメージ

ディープラーニングにより、新たな価値の創造やビジネス領域の開拓を目指す

時系列データを高精度に分類することで、新たな価値の創造やビジネス領域の開拓につなげることもできます。例えば、IoT機器を活用して、ものづくりの現場における設備の異常検知や故障予測を高精度に実現したり、バイタルデータを分析することで医療における診断・治療支援を実現するなど、様々な分野でAIの活用が期待できます。また、設備やインフラの異常を検知し故障を未然に防いだり、病気の治療や予防を今までよりも的確に行うなど、人々の安心安全な暮らしを支援することができます。

富士通研究所は、以前より産学連携を活用し、先端的な数理技術活用を積極的に進めており、数理技術活用のノウハウがあります。今回の技術は、それらの技術の蓄積によるものです。今後、時系列データの分類技術のさらなる高精度化を進め、「Human Centric AI Zinrai」のコア技術として2016年度中の実用化を目指します。また、画像・音声・時系列以外のデータへのディープラーニング技術の適用拡大を進め、より高度なデータ分析を実現していきます。

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