屋内測位技術でイベントを変革!超薄型センサービーコンでリアルタイム体感型展示

2015年9月3日、東京・港区のザ・プリンスパークタワー東京で、日本マイクロソフト主催の「FEST2015」が開催されました。パートナー企業約50社が出展したこのイベントで、富士通は、最新のIoTデバイスとともに、超薄型軽量のセンサービーコンを活用した「次世代型イベント運営支援ソリューション」を実証展示しました。当日の会場レポートとともにご紹介します。

リアルタイムでイベント会場の人気エリアや集客状況を可視化

FEST2015 は日本マイクロソフトが主催する、1年に1度の最大イベントです。今年は「革新とその先への共創」 がテーマ。ビジネスからテクノロジーまでを広く網羅した新製品やソリューションを発見、体験できるとあり、大変な盛況ぶりでした。
展示会場の入り口で入場カードとともに手渡されたのは、カードホルダーに入った手のひらサイズの水色のカード。これがセンサービーコンという小型の電波発信装置です。身の回りのいろいろなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続する「IoT(Internet of Things)」を支える技術の1つです。来場者は、これを名札と一緒に首から下げて会場を見学します。

手のひらサイズのセンサービーコン

中に入ると、モニタリング画面やステージ上のスクリーンに、会場のマップが映し出されていて、各エリアの集客数やブースの人気ランキングがリアルタイムで表示されています。この画面を見れば、一目で会場全体の混雑状況が分かるようになっています。また、面白いと感じたエリアの前で、センサービーコンの入ったホルダーを裏返せば、お気に入りの展示として投票することもできます。投票結果は、画面に即時反映。自分がいるエリアマップ上のブースの人気ランキングとして瞬時にカウントされます。

この取り組みは、(株)富士通アドバンストエンジニアリングが、FDK(株)(富士通グループ)と共同開発したセンサービーコンを活用し、展示会運営をトータルに支援する仕組み「次世代型イベント運用支援ソリューション」として実証展示しているものでした。

来場状況を場内3ケ所でリアルタイムに表示

「次世代型イベント運用支援ソリューション」の仕組み

センサービーコンには、富士通のセンシング技術が生かされていて、来場者が身に付けたセンサービーコンのIDや、特定のアクションを検知することができます。来場者が身に付けたセンサービーコンから発信された電波は、会場に25台設置されたゲートウェイで受信され、ゲートウェイID(位置情報)とともにクラウド基盤「FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure」に蓄積。来場者の滞在位置を決定します。このデータを分析・集約して、アプリケーションと連携することで、エリア毎のお客様の滞在数の集計や、お気に入りの投票数を、会場内に設置しているモニター上のダッシュボード画面にリアルタイムで映し出すという仕組みになっています。

大事なお客様へのおもてなしに活用

この次世代型イベント運営支援ソリューションには3つの特長があります。1つ目は、来場者様へのメリット。展示内容に関する興味や、関心をちょっとした名札の操作で示していただくというIoT体感型のサービスをお客様へ提供できることです。スマートフォンなどへのアプリケーションのインストールも不要のため、手軽にご体感いただけます。2つ目は、イベント運営者様へのメリット。従来のバーコードやRFIDによる来場管理と異なり、リアルタイムに人気エリアや混雑状況が把握できるので、イベントの運営者様がお客様をスムーズに誘導できることです。マーケティングツールとしてお客様の動線分析や、興味分析などの評価も可能です。3つ目は、出展者様へのメリット。お客様の来場と会場内の位置をリアルタイムに把握できるため、大切なお客様へのおもてなしに活用できることです。

さまざまな活用の場 広がる期待

近年、スマートデバイスの爆発的な普及とともに、GPS(注2)や、Wi-Fi(注3)、BluetoothLE(注4)等の位置情報を特定するテクノロジーが進歩したことで、さまざまな分野で測位技術の活用が期待されています。特に、屋内測位は、ナビゲーションやo2o(オンライン・ツー・オフライン)サービスなど顧客満足度の向上、マーケティングの観点から注目が集まっています。
「次世代イベント運営支援ソリューション」は来年2016年1月に商品化される予定です。今後はイベント会場の他でも、商業施設、オフィス、工場、駅、空港など、さまざまな場所での活用が期待されます。

(注2)GPS 全地球測位システム(Global Positioning System)
(注3)Wi-Fi 無線LANの規格のひとつ(Wireless Fidelity)
(注4)BluetoothLE 近距離無線通信技術Bluetoothの拡張仕様の一つで、極低電力で通信が可能なもの。(Bluetoothe Low Energy)