"攻めのICT"を実現する、デジタルビジネス時代のインテグレーションとは[富士通フォーラム2015 カンファレンスレポート]

[カンファレンス]徹底討論!富士通責任者に有識者、記者が聞く ‐富士通のデジタルビジネス・プラットフォームの実像

東京・有楽町にある東京国際フォーラムにおいて、2015年5月14日~5月15日の2日間にわたり、富士通最大のイベントである「富士通フォーラム2015」を開催しました。本カンファレンスでは、5月12日に富士通が発表した「デジタルビジネス・プラットフォーム」を受け、 ビジネス環境の変化に対応し、企業のICTインフラに要求されるものは何か、多面的な視点から討論を繰り広げられました。

ビジネス環境、技術環境の大きな転換期に直面している今こそ、企業のICT変革が求められている

株式会社アイ・ティ・アール(ITR) 代表取締役兼プリンシパル・アナリスト 内山 悟志 氏

グローバル競争やニーズの多様化といったビジネス環境の変化と、クラウドやモバイルが台頭しテクノロジーの進化が著しい現在、企業ICTは大きな転換期に直面しています。「業務システムやICTインフラの運用に主眼を置いた従来のICT戦略では、将来のデジタルイノベーションを創出することは困難。今こそ、企業のICT基盤には大きな変革が求められている」とITRの内山氏が課題を提起。企業ICTは、現状システムの維持を目的とした“守りのICT”から、新規事業や新たな顧客価値を創出する“攻めのICT”へとシフトする必要があると力説しました。

さらに、社会・産業(ビジネスICT)、顧客との関係(マーケティングICT)、組織運営/働き方(将来の働き方を支援するICT)の3つの分野のデジタル化により大きなイノベーションが期待できるとし、「これらの分野でのイノベーションを支援するため、企業はあらかじめICTインフラやアプリケーション、データをプラットフォーム化し、ICTが足かせにならないように柔軟性を確保したICT変革が重要だ」との見解を示しました。

“攻めのICT”に向けた新しい企業情報システム

富士通株式会社 執行役員 木脇 秀己

富士通の木脇は、これからは既存システムのモダナイズ(近代化)や高度化と、最新のICTを駆使した斬新なシステム構築の両方を支援するのがポイントであると説明。「“攻めのICT”を実現する基盤の構築には、変化に対応できる業務システム(SoR:Systems of Record)とデジタルイノベーションのためのシステム(SoE:Systems of Engagement)双方の特性と要件を理解し、シームレスに連携させることが必要。そのためには、様々なシステム開発で培ったナレッジを“組み合わせ可能なサービス”としてインテグレーションできることが求められている」と新しいプラットフォームの必要性を訴えます。
また、「デジタルビジネス時代の企業情報システムは、SoRによる業務効率化に加えて、SoEによる新たな価値の創出が重要である」と遠藤も付け加えました。

お客様、SE、外部のナレッジを活かし、イノベーションを創出させるインテグレーション

「富士通フォーラム2015」開催に先立ち、5月12日に発表した、新たなインテグレーションサービス「Fujitsu Knowledge Integration」。木脇は「Knowledge IntegrationはSoRとSoEを包含し、従来のシステムエンジニアが幅広い業種で培ってきた知見を実装している。また、企業内のナレッジだけでなく、お客様や外部のナレッジとも融合させ、新たなエコシステムを実現。お客様情報システム部門のベーシックな作業から解放し、“攻めのICT”の実現につなげられる」と説明しました。

SEの知見・ノウハウを結集させた富士通の新たなクラウドサービス

富士通株式会社 執行役員 遠藤 明

5月12日に発表した「FUJITSU Knowledge Integration」の実現を支える「デジタルビジネス・プラットフォーム」、新たなクラウドサービスとして富士通が独自開発したパブリッククラウドサービス「K5」、およびプライベートクラウドについても紹介。「富士通が培ってきた知見とノウハウを実装した、従来のアプリケーション領域に対応した進化系クラウドとして位置づけている」と遠藤は説明しました。
富士通のデジタルビジネス・プラットフォームは、パブリッククラウド/プライベートクラウドが同一のアーキテクチャで構築されており、双方に格納されているICT資産の移行や統合が柔軟に実行できるため両方のニーズに対応可能になります。遠藤は「今後、こうしたシームレスな連携を実現できるプラットフォームが求められることは間違いない」と語りました。

富士通の提供する新たなクラウドサービスについて田口氏は、「単純なクラウドサービスではなく、そのまわりをデジタルビジネス・プラットフォームが支え、さらにFUJITSU Knowledge Integrationで固め良く考えられている」と評価し、内山氏も「ノウハウの埋め込まれたクラウド提供と、過去も他社も含めてきちんとインテグレーションできるノウハウ、この両輪が揃ってはじめて企業システムは生きてくる」とコメントしました。

株式会社インプレス 編集主幹 田口 潤 氏

「デジタルビジネス・プラットフォームは、これまでのクラウドと何が違うのでしょうか」モデレータの田口氏から、その優位性を問われた遠藤は、「これまでのシステムインテグレーションで培ったノウハウ・ナレッジが結集したクラウドであること。SoRとSoEの双方に対応したプラットフォームであること。さらに、オープン技術の採用で、技術革新への迅速な対応が可能であること」と訴求しました。

最後に、「デジタルビジネス・プラットフォームに点数を付けるとしたら」という田口氏の質問に対し、木脇、遠藤の両名は、「満点だと言うつもりはない」と即答した上で、「デジタルビジネス・プラットフォームはお客様が抱えている課題を解決するものであり、お客様とともに成長するプラットフォームだ。お客様の要望に合わせ、提供する知見やナレッジをさらに充実させていきたい」と抱負を語り、パネルディスカッションを締めくくりました。

パネリスト
  • 株式会社アイ・ティ・アール(ITR)
    代表取締役兼プリンシパル・アナリスト 内山 悟志 氏

  • 富士通株式会社
    執行役員 木脇 秀己

  • 富士通株式会社
    執行役員 遠藤 明

モデレータ
  • 株式会社インプレス
    編集主幹 田口 潤 氏