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富士通フォーラム2015 基調講演「Human Centric Innovation in Action」

エコシステムで社会の課題を解決、富士通が歩むべき方向性

今まさに進行している「Human Centric Innovation」をリアルにお見せしたい。その気持ちを「in Action」という言葉に込めています――。富士通フォーラム2015東京の初日に開催された基調講演の冒頭、富士通株式会社 代表取締役社長 山本正已はこう語りました。

創立80周年を迎えた今年のテーマは「Human Centric Innovation in Action」。山本は、「富士通の80年の歴史は、日本におけるICTの歴史と重なります」と前置きし、「過去の実績をそのまま受け継ぐのではなく、富士通のDNAである"挑戦するマインド"に今一度立ち返り、イノベーションを加速していきたい」と力強く述べました。

ドイツで進行中の「第四の産業革命」とも言われている「インダストリー4.0」を例に、「各国でIoTや人工知能などを活用した新たなモノづくりへのチャレンジが始まっています。その実現には、金融業、流通業、農業など幅広い業種でデジタルテクノロジーを活かしたチャレンジが必要です。そのチャレンジをICT企業としてしっかりと支援していきたい」と語りました。続けて、「富士通が1社だけでは解決できない社会の課題解決に、様々な業種と連携するエコシステムによって取り組んでいく」と、富士通の歩むべき方向性について示しました。

社会をICTで支えるにはパートナーとの「共創」が重要

山本の後には、2015年6月に社長に就任予定の執行役員副社長 田中達也が壇上にあがり、「富士通をどんな会社にしたいかと問われたら、人を中心に、人を幸せにする会社にしたいと答えます。人の笑顔やいきいきとした暮らしを富士通のテクノロジーが支えていく、そんな姿を思い描いています」と、自らが目指す富士通の将来像について語りました。

その具体的な事例の一つとして、富士通の医療分野における取り組みを紹介し、「医療は現在、広域に連携していく時代に入りました。今後はセンサーネットワークを通じて、高齢者や慢性疾患の方々が安心して充実した生活を送れる世の中を実現したいと考えています」と述べ、すでにアイルランドで進めている実証実験を紹介しました。これは、高齢者の方々の健康状態を把握し、何かあればすぐに担当の医師に連絡がいくことはもちろん、"ドアを開けるときの姿勢から隠れた不調を捉える"など予防医療に役立てることのできる取り組みです。

社会のシステムをICTで支える取り組みは富士通の得意分野とするところですが、実現に向けては、ソフトウェア、ハードウェア、ネットワークが複雑に関係するため、高度なインテグレーションと運用ノウハウが必要です。「複雑高度化するICT基盤を実現するには、富士通だけのリソースでは不十分です」と指摘しつつ、グローバルに活躍する「パートナー企業様との共創」の重要性を強調しました。

3つの共創モデルでお客様とともに未来を創る

田中に続き、檀上に上がったのは執行役員常務 阪井洋之です。田中が「共創の重要性」を強調したことを受け、「イノベーションの共創モデルは3つあります」と切り出しました。3つの共創モデルとは、ICTを活用して「既存のビジネスを革新するモデル」、「新たなビジネスをお客様とともに作り上げるモデル」、そして企業の枠を超えたエコシステムを構築して「社会的な課題を解決するモデル」です。

「既存のビジネスを革新するモデル」では、オムロン様が滋賀県草津市のプリント基板製造ラインにおいて、各工程のデータをつなぎあわせて、製造ラインの流れを一気通貫で見える化した事例を紹介。「新たなビジネスをお客様とともに作り上げるモデル」では、米・サンノゼの「テックショップ」の事例を取り上げました。これは、3Dプリンターやレーザーカッターなどの工作機械を月125ドルで誰でも利用できるようにしたサービスで、工房ではベンチャー起業家、学生や高齢者など、様々な人たちがワクワクしながらものづくりに携わっています。

「社会的な課題を解決するモデル」では、エアバス様を例にあげて、航空機産業でのサプライチェーンの効率化に向けての取り組みを紹介しました。航空機の製造では2012年に1機につき120万点だった部品が、2017年には280万点にも増加し、部品の管理がさらに重要となります。エアバス様では、RFIDを利用した部品の管理に取り組み、部品のライフサイクルを視野に、部品のサプライヤー、航空機メーカー、航空会社、整備会社などを含め、サプライチェーン全体で20%のコストダウンを期待していることも語りました。

以上の3つの事例から阪井は、「イノベーションには、協業・共創のアプローチと、クラウド・モバイル・ビッグデータ・IoTなどの最先端のICTをフル活用することが重要だ」と指摘しました。続いて、このようなイノベーションの共創、お客様のビジネスを革新するために富士通が提供する価値として、新たに発表したデジタルビジネス・プラットフォームとプラットフォーム上での新たなインテグレーションサービスを紹介しました。

富士通は、これまで培ってきたノウハウをデジタルビジネス・プラットフォームに結集すると同時に、お客様のビジネスの拡大に向けた共創の人材を作って行くことを進めていきます。

ICTの力でビジネスと社会のイノベーション実現に貢献していくのは、富士通が得意とするところです。それを踏まえて、阪井は「富士通社員の力を結集し、お客様とともに未来を作る活動、すなわち『共創』に全力を集中していきます」と決意を述べ、基調講演の最後を締めくくりました。

登壇者
  • 富士通株式会社
    代表取締役社長 山本 正已

  • 富士通株式会社
    執行役員副社長 田中 達也

  • 富士通株式会社
    執行役員常務 阪井 洋之

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