オフィスの消費電力を「見える化」する「スマート」なコンセントとは

オフィスでの節電のカギは、コンセントの消費電力の「見える化」

暑い夏。「クールビズ」という言葉を環境省が発表したのは2005年。以来、夏季のオフィスでは「ノージャケット・ノーネクタイ」「室内温度を28℃に設定」が一般的になりました。

こういった節電への意識は、東日本大震災以降、特に高まってきています。オフィスでの消費電力を抑えるには、エアコン設定温度だけではなく、さまざまな取り組みが必要です。財団法人省エネルギーセンターの調べでは、オフィスで使われる電力の割合は、空調が28%であるのに対し、照明が40%で、コンセントが32%。エアコンや照明と合わせて、「コンセントで使用する消費電力をいかに抑えるか」も大切です。そのための有効な手段として注目されているのが、消費電力の「見える化」です。

コンセントごとに消費電力を把握できる「スマートコンセント」

エアコンであれば設定温度を調整したり、照明ならこまめに消灯したりできますが、コンセントは、ぱっと見ただけではどれだけ電力が消費されているのか分かりません。また、コンセントごとの使用状況を把握する実用的な手段も、これまではありませんでした。

コンセントごとの消費電力を個別に把握して「見える化」できれば、「不要な消費電力をなくそう」という意識を多くの人に持っていただけるのではないか。そんな想いから、富士通研究所は「スマートコンセント」を開発しました。

スマートコンセントは、コンセントごとに1W単位の変化を検出可能な電源タップ型コンセントです。USBポート経由でパソコンの画面に測定値を表示できるほか、ゲートウェイ機器につなぐことで、オフィス全体のコンセントの測定値をネットワーク経由で収集し、消費電力を「見える化」することが可能です。

グリーンなワークスタイルへの意識向上を目指して

このスマートコンセントを使って、実際にどのくらい消費電力を抑えることができるのでしょうか。横浜市役所様と共同で実施した実験では、デスクトップパソコン1台につき平均13Wh(約20%)、ノートパソコン1台につき平均1.0Wh(約5%)の消費電力を削減できました。

スマートコンセントの使用により、企業や自治体などでは、部署単位や個人単位で消費電力を集計して比較結果を表示したり、普段使用しているスケジューラと連携させて、省エネへの意識を高めることができます。また、テナントビルなど設備に手を加えられない場合でも、工事不要で導入が可能です。

今後は、消費電力のデータをネットワーク経由でデータセンターに送信して集計し、管理者がWebで閲覧できるようにするほか、発電・蓄電設備とも連動させて、オフィス全体のエネルギーマネジメントへの応用が考えられます。富士通では、環境に優しい「グリーンなワークスタイル」への意識を高められるような製品の開発を、今後も目指していきます。