"視線検知技術" 注目のデモンストレーション

視線を読み取り買いたい気持ちをアシスト。マーケティングに変革をもたらす視線検知技術

東京・有楽町にある東京国際フォーラムにおいて、2014年5月15日 木曜日、16日 金曜日の2日間にわたり、富士通最大のイベントである「富士通フォーラム2014 東京」を開催しました。展示ホールでは、「ソーシャルイノベーション」「ビジネスイノベーション」「イノベーションを支えるICT」の3つのゾーン計72のデモンストレーションでお客様をお迎えしました。

今回ご紹介するのは、「マーケティング変革」テーマの一つとして出展された、視線検知技術を活用したシステムです。

この視線検知技術は、人の視線の動きを非接触で正確に捉える技術。
展示ブースでは、単3電池ほどの大きさで低コストの小型センサーを使用した「近距離タイプ」と、ペットボトルほどの大きさの「遠距離タイプ」、2つの買い物アシストシステムの実演を行いました。

お客様の注目商品がリアルタイムでわかる。「近距離タイプ」の視線検知で実感!

「近距離タイプ」では、低コストで小型化したセンサーの実物を展示。

ブースでは、財布の陳列棚に目立たないように設置し、お客様の視線の動きや、商品に視線を留めている時間を上部のディスプレイに可視化、リアルタイムで表示して注目度を見える化しています。注目していた箇所に色がつき、青から赤の色の変化でその時間の長さを表現。このセンサーを店舗に多数設置することで、来客者行動が把握でき、より良い売場づくりに役立てることができます。

距離が離れても買いたい気持ちを後押しする。「遠距離タイプ」の視線検知

「遠距離タイプ」では、2m離れた商品の陳列棚の前に立ち、気になる商品を見つめると、瞬時にその商品の詳しい情報が陳列棚の上に設置されたサイネージに表示される仕組み。お客様が関心を持った商品に関する情報を、視線の検出によってリアルタイムに提示することで購買意欲を高めることが目的です。

お客様の顔を認識するセンサーと、その認識情報をもとにズームでお客様の視線の動きをセンシングする2つのセンサーにより、離れた距離でも正確な視線検知を可能にしています。

2014年度の実用化が目標。視線検知技術の応用による可能性も模索

視線検知技術は、一見するとそのセンサーが重要だと思われるかもしれませんが、株式会社富士通研究所 メディア処理システム研究所 イメージコンピューティング研究部 中島哲 主任研究員は、「その肝となっているのは画像処理技術」と説明します。
「センサーの機能自体は、一般的なPCのWebカメラとそれほど変わりません。不鮮明な画像から、瞳孔の位置と、眼球の表面に反射する光(角膜反射)の位置を割り出して、正確な視線の動きを特定できるか、そこに心血を注ぎました。」

画像処理技術の精度実験のために、屋外にテントを張り、その幕を開閉し、さまざまな条件のもとでデータを収集。試行錯誤の末、ようやく納得できるレベルに達しました。
「今後の課題は、視線検知技術をどう応用させていくかにあります。リアルタイムな情報提供は売り場以外でも役立てられるよう可能性を探っていきます。」

視線検知技術は2014年中の実用化に向けて、研究のピッチを上げています。また、今回のフォーラムを通じて集まった企業様のフィードバックをもとに、さらなる可能性を探っていきます。