「あぶない!」が一目瞭然。ドライバーに事故のリスクを可視化

自動車事故のおよそ9割は、ドライバーの不注意や判断ミスといったヒューマンエラーに起因すると言われています。そこでドライバーが事故の危険性を直感的に把握できるようにするため、接触リスクを色分けして車内モニターに表示する「車載向け3次元映像合成技術」を開発。駐車時や暗い夜道でのすれ違いなど、接触事故リスクの高いシーンで、安全運転をサポートします。

車載カメラと広角レーザーレーダーを組み合わせ立体物との接触事故のリスクを色分けして表示

自動車の運転支援技術は、急速に進化しています。衝突安全ブレーキやアラウンドビューモニター、レーンキープといった機能はすでに実用化され、「シートに座って目的地を設定するだけ」で自動走行が可能な自動車も2020年頃までには登場するとされています。

富士通は、そんな自動車の急激な進化をICTで推進しており、このほど、自動車を運転中に車周辺の人や物などの立体物を歪みなく表示し、接触のリスクを色分けしてわかりやすく表現する「車載向け3次元映像合成技術」を世界で初めて開発しました。車の前後左右に搭載された4台のカメラで車の周囲360度を映し出す技術と、3次元広角レーザーレーダーで立体物までの距離を測定し、映像表現時の歪みを修正する技術を併用。車の周囲の立体物を歪みなく正確に再現し、運転者が接触事故のリスクを直感的に把握できるようになります。

この技術により、例えば、駐車時や発車時、暗い夜道でのすれ違いなど、接触事故のリスクが高まる様々なシーンで、安全運転の実現が期待されます。

運転支援システムの実用化を目指し自動車事故リスクの低減に貢献

今回の技術では、4個のカメラ映像を歪みなく再現していることが特長です。これまでも4つの車載カメラによって立体物を再現する技術はありましたが、映像を合成する際に歪みが発生し、ドライバが周囲状況を直感的に把握しにくい、立体物との距離が分かりにくいといった課題がありました。新技術では、車載のカメラ映像に、レーザーレーダーで計測した距離情報を合成しています。これにより、立体物に応じた投影面を生成できるようになり、映像の歪みをなくすことに成功しました。また、レーザーレーダーを併用したことで距離が正確に解析され、最短2cmの精度で接触リスクが測定されています。このため、新技術では車両や歩行者などの立体物が込み入った状況でも、歪みのない映像表現を確認しながら、接触を回避する運転が可能となります。運転者が周囲状況を直感的に把握しやすくなるだけでなく、距離感もつかめるので、接触事故のリスクが減少すると期待されているのです。

自動車事故の約90%は運転者の不注意や判断ミスといったヒューマンエラーに起因するとされています。富士通では、今後、同技術を使った運転支援システムの製品化を目指し、自動車事故のリスク低減に貢献していきます。